通勤時間や昼休みにちょっとずつ読んだので、時間がかかってしまったけど、とても読みやすくて、難しいことをわかりやすく、親しみやすい表現で描いた作品でした。こちらも先日読んだ『推し、燃ゆ』と同様に、テーマは【今、この時代】。
著者のブレイディみかこさんって、恥ずかしながら私は全く知らなくて……。ライターとしてかなりのキャリアがある方だと、この文庫本のあとがきで知りました。なるほど、さすがの文章力です。
2年前の作品なんですね、これ。
そんなに経っていたとは……。そして、2019年本屋大賞のノンフィクション部門受賞作でした。
以下、つれづれに。
1.ユニフォーム・ブギ
この章を昼休みに職場で読んでいて、あやうく涙がこぼれそうになりました。大人が理由付けをあーでもないこーでもないと考えてる間に、子どもは至ってシンプルに、真理をつきながら、ヒラリと乗り越えてしまう……。素晴らしいな、子どもって。可能性のかたまりだもんな……。😌
2.エンパシー(empathy)
人種や文化、経済的な格差、セクシャリティなど、現代は色んな意味で多様性に富んでいる。いや、それはむかーしからあったけど、くっきり見えてきて、問題となっているのが現代なんだよね。レイシズムとかヘイトとかも……。多様性の尊重って聞こえは良い言葉だけど、じゃあ実際自分はどうする?どう行動する?って考えるとなかなか具体的な答えが出てこない。でも、この本に出てくるエンパシー(共感)という言葉が、そのヒントになるのかもって思ったよ。シンパシー(同情)と似てるけど、もう一歩踏み込みその人の身になって考える、想像し感情を動かす、そんな心の作業が大事なんだと。そのために、イギリスの学校には演劇の教科があるというところも興味深かったです。
3.タンタンタンゴはパパふたり
この絵本の話、BLドラマ好きの人にも知ってほしい。いや、これすでに有名なのかな?ペンギンの同性カップルの話。私は知りませんでした。実話だとは!!😳
鳥好き、動物好きにとっても胸熱の案件です。胸がキューッとなります。
いや、もう、全人類に知ってほしいです。
幼児だったら読み聞かせに。中学生以上なら原文で読んで感想文も英語で書いてみると、夏休みの宿題として良いかもしれないね。
4.映像化は?
これ、ノンフィクションというジャンルだけど、映像化したら面白いんじゃないかな?そんなニュースはないのかな?
キャストは、寺島しのぶさんで。勝手な希望ですw。