この企業がすごい! …と個人的に思う

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株式会社L.A.P東海/こころテラス東海 代表取締役 香川 浩司

2022-10-24 15:43:13 | 日記

経営者インタビュー  EXECUTIVE INTERVIEW

 

 
プロフィール コンタクトレンズのメーカーや販売会社で営業職を経験したのち退職し、遺品整理業界に入る。その後、2015年に(株)L.A.P東海を設立。遺品整理をはじめ、古物・リサイクル品の買い取りや販売などを手がけるほか、解体工事業にも注力。自身も父親の遺品整理で大変な思いをした経験をいかし、当事者意識を持って顧客に寄り添いながら誠実なサービスを提供している。【ホームページ
 
 
 
少子高齢化が進む日本において、需要の高まる遺品整理業。愛知県豊明市を拠点に遺品整理業を営むのは、こころテラス東海だ。運営する株式会社L.A.P(エル・エー・ピー)東海の香川浩司代表取締役は、40代半ばで遺品整理の業界へと飛び込んだという。自分自身も父親の遺品整理で苦労した経験から、当事者意識を持ちながら顧客に寄り添い、誠実なサービスを提供している。そんな香川社長が、遺品整理の仕事にかける熱い思いを存分に聞いた。
 
 
 

自身の経験をいかしながら遺品整理を行う

 
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インタビュアー 嶋大輔(タレント)
 愛知県豊明市を拠点に遺品整理業を手がける、こころテラス東海さん。運営する、株式会社L.A.P東海の香川社長は、この業界では長くお仕事なさっておられるんですか?
 
香川 この仕事は今年2022年で10年ほどになりますね。もともとはコンタクトレンズのメーカーや販売会社で営業職をしていたんですよ。ところが、前職の会社がM&Aによって同業他社に吸収合併されてしまいまして。それを機に退職し、私が44歳のときにこの業界に入ったんです。そして2015年に、株式会社L.A.P東海を立ち上げました。
 
 40代半ばでそれまでとはまったく異なる業界に飛び込むのはすごいですね。ただ、なぜ遺品整理業を始めたのか、その理由もぜひ教えてください。
 
香川 実は私が30代の頃に父が他界しまして。私は兄弟と一緒に、父の遺品整理をすることにしたんです。しかし、数多くの遺品を仕分けるのは非常に大変でした。当時は遺品整理の業者は一般的ではなかったので誰にも相談できず、捨てるにしてもどう捨てればいいのかわからないという状態だったんですよ。そうした経験もあって、私たちのように遺品整理で困っておられる方が多くいることを知り、そのような方のお力になりたいと考えたんです。
 
 なるほど。ご自身の経験がもとになっていたわけですか。今日は香川社長のお仕事への思いを詳しくうかがっていきましょう!
 
 

法律を遵守し、丁寧で誠実なサービスを提供

 
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 日本では少子高齢化が進んでいますし、近年では子や孫らと離れて一人暮らしをする高齢者の方が孤独死するケースも増えていますよね。そうした社会的背景もあり、遺品整理業の需要も非常に多くなっていると思います。
 
香川 そうですね。私がこの仕事を始めた際も、まさに需要が伸び始めた頃だったんですよ。
 
 これからますます必要とされるお仕事なのではないかと感じますね。実を言いますと、私も2020年に父を亡くしまして、その際の遺品整理も本当に大変でした。香川社長もおっしゃっていたように、捨てるべきか残すべきか、また、捨てるにしてもどのように捨てるべきか、非常に悩みましたよ。香川社長は、数多くの遺品を仕分ける中でどのような点を重視しておられますか?
 
香川 基本的にはお客様、つまりご遺族の方が必要とされるものを見つけることですね。故人の形見の品として残したい写真や思い出の品はもちろん、通帳や年金手帳といった金銭にかかわるものを優先し、廃棄するかどうかすぐに判断がつかないようなものは、お客様にその都度ご確認していただく形で仕分けていくんです。また、古物やリサイクル品の売買も行っていますので、品物によってはその場で査定して買い取らせていただいています。
 
 とても丁寧に仕分けをしておられるんですね。お客さんも安心でしょう。
 
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香川 ありがとうございます。ただ、この仕事で最も重要なのが、廃棄物として処分することになった不用品の扱いなんです。本来であればゴミや不用品などは、行政から廃棄物収集運搬業の許可を受けた業者でしか扱えません。しかし、残念なことに、中には遺品をすべて廃棄物として不法に処分する業者も少なくないんですよ。
 
 悪徳な不用品回収業者によるトラブルは、ニュースなどでもよく耳にします。
 
香川 ええ。そこで私どもでは、場合によっては正規の廃品処理業者さんに依頼するなどの方法もあるものの、基本的にはお客様ご自身で各自治体のゴミ処理場に直接持ち込むのをお手伝いするという形を取っています。こうすることで専門業者に依頼するよりも費用を抑えられますし、正当な手続きで廃品処理されていることが確認できますからね。
 
 産業廃棄物の不法処分なども、たびたび問題になりますからね。それが当然のこととはいえ、しっかりと法律を遵守しておられるのは素晴らしいですよ。
 
 

人の役に立ち、人から必要とされる存在に

 
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 香川社長の誠実な気持ちで業務に取り組む姿勢は、お客さんの印象にもしっかり残るでしょうし、評判は口コミで確実に伝わりますよね。
 
香川 そうですね。私どもでは遺品整理だけでなく、いわゆる特殊清掃の業務も行っています。そのため、おかげさまで最近では、不動産会社さんやマンションなどの管理会社さんなどとも提携させていただくことも増えました。私は以前勤務していた会社の社長の言葉を今も大切にしています。それは「人の役に立ち続ければ、自ずと人から必要とされる。そうすれば、どんな会社でも生き残っていける」というものです。やはり愚直にコツコツと成果をあげていき、お客様から必要とされる存在になることが大事だと思いますね。
 
 そんな香川社長が仕事を頑張るための、原動力となっているものはなんでしょうか?
 
香川 なんと言っても、お客様からの「ありがとう」というお言葉ですね。感謝のお気持ちをいただけることは大きなモチベーションになっています。それと、自分自身の達成感も原動力です。毎朝その日に行うことをリスト化し、それを一つずつこなしていくことや、効率よくスムーズに業務を行えたときなどは大きな達成感につながりますね。
 
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 なるほど。ご自身が達成感を感じられるように真面目に仕事をこなすからこそ、お客さんからも感謝されるのでしょうね。やはりどんな仕事でも顧客の立場で考え、当事者意識を持つことが大事なのだと思います。例えば、親が亡くなったときに残された遺品は、どんなにありふれたものであっても、子どもにとっても思い出のつまった大切なものかもしれませんよね。それらを雑に扱われてしまったら、当然ながら悲しい気持ちになってしまうでしょうから。
 
香川 おっしゃる通りですね。時々、業者によっては残された遺品を「残置物」と呼ぶ人もいるんですよ。お客様の中には、そのようにただの無機物のように扱われることに嫌悪感を抱く方もおられます。その中で、私どもの対応を評価してくださり、ご依頼いただけるのは非常に嬉しいことですね。それに先ほども言ったように、私自身も父の遺品整理で苦労した経験があります。それがお客様にも伝わると信頼関係にもつながりますし、とてもありがたく思います。
 
 

丁寧な仕事を心がけ、新たな事業にも挑戦

 
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 ここまでのお話をうかがって、香川社長がお客さんに寄り添いながら、公正かつ誠実にサービスを提供されていることがよくわかりました。お客さんにとってみても、誰に仕事を依頼するかでこれほど結果が違うのだというのが、感じられるのではないでしょうか。
 
香川 ありがとうございます。ただ、確かにお客様からすると、その業者が違法な業務をしていないかどうかや、どの業者に依頼すれば正解なのかなど、なかなかわからないですよね。例えば廃棄物を自治体の処理場に持ち込むためには、細かく分別しなければなりません。すると、同業他社と比較して、作業のお時間を余計にいただきますし、費用も高くなってしまうこともあります。しかしその分、丁寧な仕事を心がけていますし、時間や費用を考慮してもなお私どもに依頼したいというお客様にはご縁を感じているんです。誠心誠意しっかりとした仕事をしたいと考えていますね。
 
 本当に素晴らしい姿勢だと思いますよ。香川社長のこれからの目標についても、ぜひ教えてください。
 
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香川 遺品整理業と並行して、解体工事業にも力を入れていきたいですね。といっても、建物そのものの解体ではなく、古い建物に使われている石綿、いわゆるアスベストの除去を専門とするものなんですよ。
 
 アスベスト専門の解体工事ですか。それは興味深いですね。
 
香川 実は2022年4月から石綿、いわゆるアスベストを建築材として使用している建物は、専用の処理を施さない限りは、解体が禁止されることになったんです。そこで私どもでは、これまで特殊清掃にも携わってきたノウハウをいかし、アスベストを飛散させずに除去する解体工事業もスタートしました。まだ法律が施行されたばかりで、専門業者も少ないため、大きなチャンスであると考えているんですよ。今後も不動産会社さんなどとも協力しながら、多くの方のお役に立っていきたいと思います。
 
 40代で未経験の業界に飛び込み、そして今もまた新たな事業に挑戦する香川社長のバイタリティは本当にすごいですよ。これからも、持ち前の誠実さとチャレンジ精神を大事にしながら、お困りの方々の助けになってあげてくださいね。私も応援しています!
 
 
 
「仕事を楽しむ」とは‥
自分がなすべきことを一つひとつこなしていくことで得られる達成感ですね。それが生きている喜びにもつながり、仕事の楽しさになるんです。
(香川浩司)