2023年2月27日
彼女のお母さんが息を引き取った
病室で自分と彼女が看取った
今までの人生で最期まで看取った事がなかった
お母さんが一粒の涙を流し、呼吸が止まった瞬間が鮮明に記憶に残る
時計に目をやると20時35分過ぎた頃だった
「よく頑張ったね、頑張ったね」
彼女が号泣しながらお母さんの頬と頭をさする姿が涙で見えなくなった
実母と折り合いが悪く疎遠になっている自分
実子のように接してくれた彼女のお母さんへの思いは「身内」だった
大腸がんを患ってから3年が過ぎ、抗がん剤治療を止めると決めてから僅か2か月だった
一人っ子の彼女はお父さんも7年前に亡くしているので憔悴しきっていた
主治医の先生からは「年内は~」「年越しは~」と言われていたので驚きと呆気なさが残る
晩年の彼女とお母さんのやり取りは姉妹のようであり、親子関係が逆転しているようで楽しかった
長年自営をされ客商売をしていたお母さん
良く話し、良く笑い、良く食べていた
病気になっても「稼げるだけ稼ぎたい」と笑いながら自営を続けていた
こんなパワフルな人なら長生きするだろうと勝手に思っていた
霊柩車に乗り自宅前を経由して斎場に入り、棺の中のお母さんに声をかけた
「後の事は心配しないで下さい、娘さんは大切にします、2人で楽しく生きていきます」と
ご焼香も自分と彼女が一番に出来たのはお母さんの配慮だろうと思っています
本当にありがとうございました
ご冥福をお祈りいたします