栄華を誇った大唐帝国が滅んで四十年、
天下はまだ再統一の兆しすらない。
中原に成立した王朝は、後梁(こうりょう)、後唐(こうとう)、後晋(こうしん)、
いずれも短命に終わった。
江南にある王朝や、自立した諸勢力は十をこえる。
外に目をむけると、北方に勃興した契丹(きったん)族が遼(りょう)朝を建て、
燕雲(えんうん)十六州を得て、たびたび中原に侵攻している。
いま、開封の主は、後漢(こうかん)の初代皇帝・劉知遠(りゅうちえん)である。
この年は後漢の暦で天福十二年(西暦947年)だが、
王朝が十二年つづいているわけではない。
後晋と呼ばれるひとつ前の王朝の元号を復活させただけであった。
劉知遠は突厥(とっけつ)の出身である。太原(たいげん)に生まれ、
後晋に仕えていた。
後晋が遼に滅ぼされたのち、この年の二月に太原で即位し、
五月に開封を占領していた契丹人を追い払った。
つまり、後漢は建国されたばかりの王朝なのだが、
すでに、その寿命は長くないとささやかれている。
そういう時代であった。
宋の太祖 趙匡胤 20ページ~21ページ 一章 父子 より
この時の宋の太祖 趙匡胤はただのやんちゃ坊主だった。
後漢の将軍趙弘殷の嫡子。ただそれだけである。
そして弟が趙匡義(きょうぎ)武よりも文に優れている、
賢い弟である。
そして、あにきあにきと趙匡胤を慕っているこの若者。
趙匡胤の会話の相手役を一番よくしているのが鄭恩。
この作品のギャグ担当??しかし、
彼の武術も結構凄いのであった。
基本的には、趙匡胤と鄭恩の珍道中でもいい感じに始まっていくのだが、
やはりここは、皇帝になる男のお話。
徐々にとんでもない方向に行くのである。
郭文仲こと名将・郭威の噂を聞いたり、その郭威の養子、柴栄と出会ったり、
昔の子分?に裏切られたり・・・・
いつの間にか、節度使李守貞(りしゅてい)の部下になっているわけだが・・・・。
その李守貞の長子の李崇訓の妻符淑(ふしゅく)に、
「私が逃げられる程度に負けてくれれば・・・・」
と言われ「??」となる、
趙匡胤たち・・・・・。
実は李崇訓の妻符淑は、柴栄が好きだったのです。
そして、後漢の主、劉知遠は、出来のいい息子劉承訓を病没で
失った。26歳。父親の半分にも満たない人生であった。
その事がきっかけだったかどうかはわからないのだが、
やはり気落ちしたのだろう。
劉知遠も54歳で亡くなってしまった。後漢王朝の始祖は
1年も満たずに逝ってしまった。
となると、チャンスとばかりに・・・・
節度使李守貞は反乱を起こす。
鳳翔節度使の王景崇・雍州節度使の趙思綰(ちょうしわん)
と共に・・・・。
官軍(後漢)の軍は敗北を重ねた。趙匡胤達の武勇が勝ったのである。
さすがに業を煮やした官軍はついに、
郭威を投入してきたのだ・・・・。
えらいこっちゃなあ~~~~。
果たして趙匡胤達はどうするのであろうか。
そして、符淑は柴栄と結ばれるのでありましょうか・・・・。
【こてくんの感想】
というわけで、趙匡胤なのだが、彼は武がとても優れている名将。
1軍を率いらせれば間違いなく当代随一の名将である。
・・・・が、この時点では、まだまだ1000を率いるほどの
普通の将である。
一方の郭威は・・・・官軍の総大将。
負けたことのない名将である。
いや・・・・どーするんでしょうかねぇ~~~~。
どーにもなりませんよねぇ~~~~(笑)
なので、郭威の部下になります。
ただ、俸給分はしっかりと働いたので、正々堂々と出ていく
段になって、困ったことになった・・・・・。
1000を超える兵が一緒に行きたいというのだ。
「極秘の任務だ。城門を開けてくれ」
鄭恩が耳打ちすると、守備兵はしばらく思案してから答えた。
「かまいませんが、おれも連れて行ってください」
趙匡胤も鄭恩も、苦笑するしかない。
こうして、柴栄・趙匡胤のコンビが完成し、天下統一に向かって
邁進するのである。
そして、それは、初めて『強固な2代目君主』を誕生させる予感でも
ありました。
・・・・。
えっ、初代は誰かって・・・・。
今までとおんなじ、
軍人が・・・・というパターンですよ。(笑)
ただ・・・・。ろくでもない始まり方でしたが・・・・。
この本、章と章との間に弟・趙匡義(きょうぎ)の文が
入っているのが、また印象的である。
俺が思ったような性格ではなく、子供子供しているのが
気になりますが、そこはそこ。
彼も奥深い人物です。
『擬態』と思うようにしましょう。(笑)
えっ、続きですか??
後は、本を取り寄せてくださいよぉ~~~~(笑)
天下はまだ再統一の兆しすらない。
中原に成立した王朝は、後梁(こうりょう)、後唐(こうとう)、後晋(こうしん)、
いずれも短命に終わった。
江南にある王朝や、自立した諸勢力は十をこえる。
外に目をむけると、北方に勃興した契丹(きったん)族が遼(りょう)朝を建て、
燕雲(えんうん)十六州を得て、たびたび中原に侵攻している。
いま、開封の主は、後漢(こうかん)の初代皇帝・劉知遠(りゅうちえん)である。
この年は後漢の暦で天福十二年(西暦947年)だが、
王朝が十二年つづいているわけではない。
後晋と呼ばれるひとつ前の王朝の元号を復活させただけであった。
劉知遠は突厥(とっけつ)の出身である。太原(たいげん)に生まれ、
後晋に仕えていた。
後晋が遼に滅ぼされたのち、この年の二月に太原で即位し、
五月に開封を占領していた契丹人を追い払った。
つまり、後漢は建国されたばかりの王朝なのだが、
すでに、その寿命は長くないとささやかれている。
そういう時代であった。
宋の太祖 趙匡胤 20ページ~21ページ 一章 父子 より
この時の宋の太祖 趙匡胤はただのやんちゃ坊主だった。
後漢の将軍趙弘殷の嫡子。ただそれだけである。
そして弟が趙匡義(きょうぎ)武よりも文に優れている、
賢い弟である。
そして、あにきあにきと趙匡胤を慕っているこの若者。
趙匡胤の会話の相手役を一番よくしているのが鄭恩。
この作品のギャグ担当??しかし、
彼の武術も結構凄いのであった。
基本的には、趙匡胤と鄭恩の珍道中でもいい感じに始まっていくのだが、
やはりここは、皇帝になる男のお話。
徐々にとんでもない方向に行くのである。
郭文仲こと名将・郭威の噂を聞いたり、その郭威の養子、柴栄と出会ったり、
昔の子分?に裏切られたり・・・・
いつの間にか、節度使李守貞(りしゅてい)の部下になっているわけだが・・・・。
その李守貞の長子の李崇訓の妻符淑(ふしゅく)に、
「私が逃げられる程度に負けてくれれば・・・・」
と言われ「??」となる、
趙匡胤たち・・・・・。
実は李崇訓の妻符淑は、柴栄が好きだったのです。
そして、後漢の主、劉知遠は、出来のいい息子劉承訓を病没で
失った。26歳。父親の半分にも満たない人生であった。
その事がきっかけだったかどうかはわからないのだが、
やはり気落ちしたのだろう。
劉知遠も54歳で亡くなってしまった。後漢王朝の始祖は
1年も満たずに逝ってしまった。
となると、チャンスとばかりに・・・・
節度使李守貞は反乱を起こす。
鳳翔節度使の王景崇・雍州節度使の趙思綰(ちょうしわん)
と共に・・・・。
官軍(後漢)の軍は敗北を重ねた。趙匡胤達の武勇が勝ったのである。
さすがに業を煮やした官軍はついに、
郭威を投入してきたのだ・・・・。
えらいこっちゃなあ~~~~。
果たして趙匡胤達はどうするのであろうか。
そして、符淑は柴栄と結ばれるのでありましょうか・・・・。
【こてくんの感想】
というわけで、趙匡胤なのだが、彼は武がとても優れている名将。
1軍を率いらせれば間違いなく当代随一の名将である。
・・・・が、この時点では、まだまだ1000を率いるほどの
普通の将である。
一方の郭威は・・・・官軍の総大将。
負けたことのない名将である。
いや・・・・どーするんでしょうかねぇ~~~~。
どーにもなりませんよねぇ~~~~(笑)
なので、郭威の部下になります。
ただ、俸給分はしっかりと働いたので、正々堂々と出ていく
段になって、困ったことになった・・・・・。
1000を超える兵が一緒に行きたいというのだ。
「極秘の任務だ。城門を開けてくれ」
鄭恩が耳打ちすると、守備兵はしばらく思案してから答えた。
「かまいませんが、おれも連れて行ってください」
趙匡胤も鄭恩も、苦笑するしかない。
こうして、柴栄・趙匡胤のコンビが完成し、天下統一に向かって
邁進するのである。
そして、それは、初めて『強固な2代目君主』を誕生させる予感でも
ありました。
・・・・。
えっ、初代は誰かって・・・・。
今までとおんなじ、
軍人が・・・・というパターンですよ。(笑)
ただ・・・・。ろくでもない始まり方でしたが・・・・。
この本、章と章との間に弟・趙匡義(きょうぎ)の文が
入っているのが、また印象的である。
俺が思ったような性格ではなく、子供子供しているのが
気になりますが、そこはそこ。
彼も奥深い人物です。
『擬態』と思うようにしましょう。(笑)
えっ、続きですか??
後は、本を取り寄せてくださいよぉ~~~~(笑)