次の世代のために 今できることを

子ども達の行方は?~100年後の日本を語り合う

今日は東京で行われたセミナーに参加。
第1部の基調講演では、福島みずほ少子化担当大臣の講演、第2部のパネルディスカッションでは、民主党の大河原雅子議員、自民党の加藤勝信議員、大阪府池田市長の倉田薫市長(全国市長会副会長)、日本テレビ解説委員の宮島香澄さん、白梅学園大学長の汐見稔幸先生が登壇し、今後の子育て政策についての議論をお聞きしました。

福島大臣の基調講演では、現政権が子どもを大事にする内閣であり、国が子育てに責任を持つべきということで、とにかく子どもにお金を使おうということを力強く訴えていたのが印象的でした。

第2部のパネルディスカッションでは、新政権の子ども政策、地域主権と規制緩和、財源の問題など、幅広いテーマで議論が行われました。

印象的だったのは、幼児教育も含め、子ども政策の第1人者でもある汐見先生の発言でした。

英語検定のTOEFLにおいて、192か国中日本は180位で、先進国の中では日本人の英語力が最も低く、アジア16カ国の会議において通訳が必要な国も日本のみであり、これまでの日本の教育のあり方を根本的に問い直すべきと言われていました。
引きこもりの若者は全国に100万人以上いると言われていますが、ヨーロッパの学会でこの日本で起こっている引きこもりの問題について報告をしたところ、世界各国の参加者は引きこもりの若者の存在自体が理解できないと言われた。
世界の中で日本だけにそういう若者が育っていることに日本人が気付いていないことが問題であると言われました。


都会地における待機児童解消の問題も、ワークライフバランスの実現についても、そこで育っている子どもの姿、子どもの育ちというものが一体どこで論じられているのかということを、これまで子どもの育ちを研究してきた先生だからこそ、今の教育のあり方やそこで育つ子どもの姿に強い危機感を感じていることが伝わってくる真剣な言葉の数々に胸を打たれました。

しかし、日本テレビの解説委員の宮島さんは、こうした場で、子どもの育ちを真剣に考えている方々との話の中では、子ども政策の大切さを自分自身も非常に感じるけれども、産業振興や、高齢者福祉に携わる方々と話をしてみると、子ども政策の大切さを伝えることの難しさを一方では感じると言われていました。
やはり、社会全体で少子化時代にどのように子どもを育てていくのか、子育てをどう支えていくのかという機運を、巻き込みながらつくっていくことが大切であると考えさせられました。

日本が、高齢者に対してかけているお金と比べ、子どもにかけているお金は1/17。
少子化が進み、子どもに関わる大人が少なくなっていく中で、子どもにかかわることのない大人がどれだけ子どもや子育てを「大事なことだ」と考える社会をつくっていくのかは、結局は小さな一つ一つのコミュニティでのかかわりであったり、政治の大きな転換でしか成し得ないのではないでしょうか。

今の子ども達が、これから向かっていく将来は、グローバル化が更に進むことは容易に予測できます。

子ども達に今どういう力をつけなければならないのか、目先にとらわれないぶれない政策を今の子ども達の姿から導き出さなければなりません。
  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最新の画像もっと見る

最近の「ひとを育むまち」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
人気記事