見出し画像

くぼじーじるーむ

森下仁丹より「プチグミ」あたりました

この森下仁丹が新たに売り出した商品”プチグミ”は「ジューシーなグミのまわりの約350個もの微小カプセルがプチプチはじける新食感の栄養基礎食品」というものである。
「グミのまわりに微小シームレスカプセルが約350個ついており、口の中でグミと一緒にカプセルがはじける新しい食感が楽しめる新形状を採用」さらに「おいしく食べられて、ビタミンを手軽にたっぷり補給できる栄養機能食品」という特徴を持っている。
つまり「新触感」で「美味しく」しかも「健康にも良い」というこれまでに無かったグミなのである。こうした多機能を含んでいるグミというスタンスをこの姉は「大人のグミ」と言い、妹に対して少し意地悪に「あなたにはまだ早いわね」と言っているのだ。
そもそもフランスの映画っぽい映像というのが既に我々日本人からすると「大人っぽい」しかも「上質な印象」を与えられてしまっている。
もしも全く無名の映画が2本あって、一方がアメリカ映画そしてもう一方がフランス映画だとしよう。たぶん、ほとんど大抵の人がアメリカに娯楽的要素を強く求め、フランスに思慮深い叙情的色彩の強い芸術的イメージを抱く事だろう。
このグミは確かに見るからにして普通よりもワンランク上のグミである印象を受ける。
しかし高機能食品であるとは言え、これはお菓子なのだ。最後には「食べて美味しくなければ意味が無い。」のである。
もしもこのCMでこの姉1人がアンニュイな雰囲気でこれを食べ続けているだけだったら視聴者は「ビタミン補給は嬉しいけど、果たして美味しいのかしら?」といぶかしく思うかもしれない。
しかし「姉に子供扱いされて逆上したこの妹」がまくしたてるように「もう子供じゃないわ!論」を展開している時に不意に口に放り込まれたこのグミの未知の感触にまず驚き、そして最後には「おいしい・・・」と大満足の表情を見せるに及んでテレビを見ている我々は「カラダに良いだけじゃないんだ」「本当に美味しいんだ」という思いに到達できるのであろう。
とにかくこの少女役の女の子の演技がめちゃくちゃ上手い。
本当に僅か30秒しか無いこの短い時間の間に「未知のものへの興味を覚え」「姉の嫌がらせに怒り」「強がって背伸びをして見せ」「コミカルに大人である事の証明をし」「グミの新感触に我に返り」「美味しさに陶酔する」までのプロセスを見事に演じきっている。
いかにもフランスのどこかの街で実際に起こっていそうな姉妹のやりとりを巧みにCMとしての映像に取り入れる事に成功したこの作品は、この世界観そのものが商品の魅力を具現化しているように思われる。

ランキングに参加中。クリックして応援お願いします!

  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最新の画像もっと見る

最近の「1_【懸賞生活_2004~・モニプラ_2010~】」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
人気記事