それから

ゆらり ゆらり

術日 ③

2020-03-19 13:15:01 | 日記
殆どを寝ていた。
目が覚めては直ぐに寝てしまう。
これが麻酔の力なのか?!

彼からの電話でも
何を話したのかほとんど覚えていないのだから。

日を跨いで目を覚ました。
ライアーライアーと言う懐かしい映画をやっていた。
もう20年くらい前の映画じゃないのかな。
ジムキャリー。
変顔が似合う男だわ♪

硬膜外麻酔のお陰でお腹の痛みはあまり無い。
お腹より点滴をしている右手が痛い。
点滴を通すために失敗された左手も痛いんだけどね(涙)


痛くはないけれど、
おっかなびっくりしながらお腹に手を当ててみた。
あー。もう無いんだな。
お腹切る前より膨らんでいる気がするのに、
この中は空っぽなんだな…なんて考えていた。

そうこうしている内に、また眠ってしまった。
午前4時くらいだったかな。
まだまだ夜明けには遠かった。

付属器

2020-03-19 03:41:21 | 日記
私とン十年と共に居てくれた付属器。
ポンコツでダメ人間まっしぐらな私を
親にしてくれた付属器。
ママにしてくれた付属器。
ありがとう。


子宮、卵巣。
これらは無くても生きていける臓器。
だけど、これらが無かったら命を産み出せない臓器。
それらを私は子宮筋腫を切っ掛けに摘出した。
すごく迷った。
アホみたいに迷った。
たかが、子宮と卵巣。
そう思う人もいるだろう。


私は今さら子育てをする様な年齢ではない。
いや、この年齢で第一子なんて話も聞くけれど、
私の人生には現実的ではない。

そう、今さら子育てをする様な年齢じゃないけれど…
私に子どもを授けてくれた臓器たちとお別れするのは
何だかとてもさみしくて悲しかった。
私を親にしてくれたり、
私を女性らしく在らせてくれたり、
私の喜怒哀楽を映してくれたり。

そして、今、好きな人が居るのも、
この子宮や卵巣のお陰なのかなと思うと、ね。

この好きな人が今回の手術の後押しをしてくれた。
もちろん子どもたちも。
口先ばかりで、
精神的にも金銭的にも何もしない、出来ない人とは違う。


ポンコツな私をずっと
女性と言う生き物でいさせてくれたのに、
もうお役目御免で切り捨ててしまった子宮と卵巣。
本当にありがとう。


癌のリスクが減るからと言う
ドクターのアドバイスもあり切り捨ててしまった。
私はまだまだ生きなきゃならないからね。
シングルだから癌になっている暇などないからね。


普段の我が家とは違う景色、夜景。
考え方を変えればホテル住まいみたいで贅沢(笑)
あと何日、この景色を見られるのかしら。
いいなー、こんな景色、毎日見られる人は。