オルテガ、ガジャルド、リケルメ、アイマール、ダレッサンドロ、そしてメッシとアルゼンチンは90年代以降”英雄”マラドーナの2世を輩出してきたと思います。最近だとマラドーナが全盛期を過ごしたナポリでプレーするラベッシもマラドーナ2世の仲間入りをしました。
しかしながら、90年代のアルゼンチンを代表するストライカー、バティストゥータの後継者というかバティのような豪快なストライカーとなるとこちらは育っていないような気がします。実力的にはアルゼンチン代表としてバティの54ゴールに続く34ゴールをマークしているインテルのクレスポなんでしょうが、2010年のW杯は35歳と引退を考えてもおかしくない年齢。それはインテルのチームメイトで今シーズン好調のクルスにもあてはまることだと思います。
マンUのテベスやレアル・マドリーのサビオラもいますが、彼らもバティ2世というよりもマラドーナ2世。サビオラと同じレアルに所属するイグアインもサビオラ同様最近名前を聞きません。もっとも生粋のCFバティに対してイグアインはどちらかというとセカンドトップ。ポジションはもちろんフィジカルも踏まえると以前バルセロナに所属していたマキシ・ロペスも思い出しますが、近年世界に名を轟かせるバルサのイレブンに残念ながら彼の名前はありません。
以前リバー・プレートでプレーしていたカベナギがバティ2世として脚光を浴びたことがありましたが、スパルタ・モスクワ移籍後名前を聞かなくなりました。昨シーズン途中に移籍したボルドーでは最近になってようやくゴールを量産しているそうですが、バティの領域にはまだまだこれからといったところ。
実力はもちろん年齢も踏まえるとサラゴサのD・ミリート。ジェノア在籍時にセリエBでプレーした経験はフィオレンティーナ時代にセリエBでもプレーしたバティと同じ。しかし、ジェノアやサラゴサで挙げたゴールと代表召集歴がなぜか比例していません。
バティ2世ではありませんが、マラドーナ2世ともロマーリオの再来とも呼ばれ、期待を集めるのはアトレティコ・マドリーのアグエロ。かつてラツィオやASローマを指揮したゼーマン監督の言葉を借りると「ゴールにつながる選択肢を数多く持たなければならない」モダンサッカーでボールがネットを揺らすのはバティゴールじゃなくても構わないのかも知れません。事実、個人的に機能しないと思っていた生粋のCFじゃないルーニー&テベスの2トップを擁するマンUの攻撃が機能していますし、、、。