今日でちょうど納車1年となる9代目クワヒロカーのトヨタのアクアですが、先日走行距離も1万kmを突破して1年点検も終わりましたので、1万kmを突破した時に予告した通りに今日は私のアクアをモーターファン別冊風にレビューしたいと思います。
アクアと言えば、やはりハイブリッド ≒ 低燃費ということで、その燃費の良さが購入のきっかけにはなります。
ガソリン代は高止まりですし。
ですが、購入の決め手となったのは、実際一番気に入っているポイントになるのですが、フロントの足回りに採用されたスウィングバルブショックアブソーバーによってもたらされる乗り心地の良さになります。
それは歴代のクワヒロカーと比較した場合、2代目のフィアットのプントや4代目のスズキのスプラッシュとは趣が異なる、所謂石畳の上も走るといった足回りとは違う味わいかと思います。
FFのコンパクトカーの足回りの良さを表現する際に、キビキビという言葉がありますが、そのキビキビとはちょっと違うというか。
固い・柔らかいで言うと、固すぎず、かといってフニャフニャでもなく。
よりしなやかというか。
結局メーカーや評論家の言葉を借りると、フラットな乗り心地になるのですが、特にきれいに舗装された道路でエンジン駆動とは違ってより振動の少ないモーターでの駆動となった時により味わえることは間違いないです。
昔ホンダのフィットにハイブリッドが追加された時にCMでカップルがその乗り味を「スーーーー」と表現していましたが、きれいに舗装された道路をモーター駆動で走った時の感じはまさにこの「スーーーー」と表現するが相応しい感じ。
一方で、補修されていない道路を走った場合、これまで以上にその悪さ加減が分かってしまうというか。
なので、この良さが味わえる道路を走りたくなって寄り道や遠回りをしてしまい、走行距離が8代目のトヨタのオーリスよりもさらに伸びる方向にあると思います。
もちろんこのスウィングバルブショックアブソーバーが現行型のアクアのハイライトではないと言うか、標準装備ではなく、それ故に水野和敏氏も斬らなかったと言うか。
現行型のアクアを評する時に、あまり触れられる部分ではないかと思います。
ただ、トヨペットの営業マンは現行型の魅力の一つとして挙げられ、スウィングバルブショックアブソーバーを装着していない試乗車も用意してもらって乗り比べた結果、スウィングバルブショックアブソーバーだとなった次第です。
それはオーリスの次と言うことで、トヨペットの営業マンはGRスポーツも紹介してくれましたが、そこはあまり迷わなかったと言うか。
自分が次の車に求める部分を満たすに十分であったというか、それは年齢による部分もあると思いますが、十分以上であったと思います。
長々と足回りについて書いてしまいましたが、他に気に入っている部分を挙げると、まずはインテリアになります。
日産のオーラを検討するのであれば、アクアも見るべし、と評していた方もおられていて。
結局オーラやホンダのフィットを比較する前にアクアに惚れ込んでしまってオーラやフィットは画像や動画でしか計り知れないのですが、オーラやフィットのLUXEに比べると見劣りするかもしれませんが、ピアノブラックにソフトパットが用いられたアクアの質感は悪くないと思っています。
ダッシュボードのソフトパットの合皮の下に小物入れがあることに気付いたのは購入後でしたが、逆に得した気分にもなりました。
合皮とは言え、シートの手触りも良く、かつシートヒーター付きでこの時期重宝します。
また、ここは絶対革巻きにして欲しいハンドルにもヒーター内蔵で、至れり尽くせりです。
至れり尽くせりと言えば、車線逸脱防止機能と前方車両発進通知、オートハイビームも便利です。
もちろんそれら、特に車線逸脱防止機能と前方車両発進通知に甘んじてはいけないのですが、いつも通るあるカーブでは私よりも先にアクアがハンドルを切るのでそこのカーブの曲がり方は私が下手なんだと思います。
また、前方車両発進通知は運転ながらスマホを促すものではなく、もちろん運転ながらスマホはしないのですが、前日アクアの前のパッソが信号無視して発進しても警告音が鳴るので注意が必要だと思いました。
そして、オートハイビームは軽のハイトワゴンやSUVがハイビームのまま走る気持ちも分からなくもないですが、対抗車が来ると自動でロービームに切り替わるので、ハイビームのまま走る軽やSUVとは違うと思います。
ただし、カーブによっては対向車の光を検知できずにハイビームからロービームへの切り替えが間に合わず、もちろん手動操作も間に合わず、対抗車に申し訳ない時もあります。
一度長いカーブでハイビームからロービームへの切り替えが遅れ、対抗車のマツダのCX-3に逆にハイビームをたかれて、申し訳ないと思う一方で眩しいと思ったことがあります。
ちなみにアクアに乗ってからですが、何となくオートハイビームの車とそうでない車の違いが分かるような気もします。
前述したCX-3はLEDでしたが、CX-3自体がモデルライフが長いので、たぶんオートハイビームは装備されていないと思いました。
また、歩行者には反応しないので、時々ご不快な思いをさせてしまうことがあって申し訳ないです。
なので、ここは改良の余地はあるかと思います。
逆に後方からのハイビームについては、以前も記事にした通りで自動防眩ミラーによってストレスは多少軽減されました。
もっともアルファードは眩しかったですし、そもそもハイビームではなくともランクルが後方で車間距離を取ってくれないとサイドミラーがランクルのLEDで実質使えなくなるので、本当に迷惑しています。
その他に気に入っている点を挙げると、1.5リットル直3のエンジン音は直3らしからず、先代のBMWのMINIみたいで直3的な軽い音ではなく、意外と野太い音で良いです。
ただ、それは車の外から聞こえてきた話で、車内で聞こえてくる音とは違いますし、外でも車内でもバッテリーの充電が十分になると止まってしまいます(なので、車の外で意外に良い音だと思った矢先に静かになってしまうこともしばしば)。
ようはハイブリッド故に歴代のクワヒロカーとはまた異なるもので、なおかつエンジン音を楽しむものではないということです(故に自分は1.6リットルターボのハイパフォーマンスモデルを駆り、主軸はアクアと同じ1.5リットル直3のハイブリッドとなるLBXのエンジン音をCMで語るのはセールスマンとして流石と思う訳です)。
それでも静粛性の高さとエンジン音の大人しさで言うと、歴代のクワヒロカーと比較するとエンジン駆動時の感じは6代目のフォルクスワーゲンのゴルフ7が近いと思います。
もっともエンジン駆動時はそこまで静かではなく、エアクリの容量不足や吸気ダクトの向きが室内側故にエンジン音がうるさいという水野和敏氏の評価には同意する部分もあります。
その一方で、燃費はやっぱり良いです。
5,000kmまでは記事にしていましたが、大体27~28km/リットルぐらいかと思います。
エアコン必須な夏場やシートヒーターが重宝するこの時期は下がりますし、過ごしやすい時期は30km/リットル行きましたし。
ちょうど今の時期だと曇る窓の対策やシートヒーター及びハンドルヒーターのお世話にもなるので、先月まで27.8km/リットルとディスプレイに表示されていた燃費は徐々に減って行っています(今日の時点で27.3km/リットル)。
それでも7代目のシエンタと8代目のオーリスの時は2台で月3~4回給油していましたが、今はアクアが1回でシエンタが2回ぐらいに減りました。
もちろん大型連休があると、給油回数は増えてしまいますが。
ただ、3つのドライブモードがあって、ecoを選んでも燃費がノーマルよりも悪い気がします。
若干ですけど。
それはecoモードがノーマルよりもエンブレが利かない方向になるみたいで、そうなるとブレーキ回生でモーターの充電が貯まるものが貯まらず、モーター駆動よりもエンジン駆動の時間が増えて当然ガソリンを使うようになるのかと思います。
私の乗り方なのかもしれません。
一方、PWR+モードはアクセルのオンオフがリニアというか、エンブレが利きすぎるというか、アクセルをちょっと緩めると減速感が強すぎるというか。
たぶんこのPWR+の時は日産のe-POWERやホンダのe:HEVも似たような乗り味、以前日産が一足踏みと表現していたのに対してアクアは快感ペダルと名乗っていますが、所謂ワンペダルで加減速が行えるモードになります。
そして、PWR+の名の通り、より加速する、スポーティーな位置付けにもなるのかと思います。
最初はこのモードの減速に慣れなくて、これはいらないと思ってました。
ですが、最近はさすがに慣れたというか、逆に加速時は足回りまでもが固くなったかのように前へと引っ張られるような感じになり、ちょっとキビキビするようなテイストになってこれはこれで良いと思っています。
また、このモードの時がecoよりもバッテリーを充電している感じもします。
ただ、急な下り坂でPWR+ですと、ちょっとヤバい心配になるぐらいエンジン音がうるさくなりますし、、、。
いずれにせよPWR+モードはアクセルワークで減速を微調整される人にはいつもの踏み込み具合だと思った以上に減速するので、慣れが必要だと思います。
慣れたと言えば、3代目のプリウスのようなプリウスシフトレバーにも慣れました。
ただ、まだBだけは入れていないのと、ハイブリッドシステムより先に動かしてしまうことや、そもそもシフトレバーを入れることにまだ失敗することもありますが、、、。
その他ですと、エクステリアは客観的に見てカッコイイとか、先代に比べると大人しくなったと思いますが、個人的には悪くないと思っています。
MIRAIをコンパクトにした感じにも取れますし。
あとは色も気に入っています。
マイチェン前はあまり良い色がなかったのですが、最近のポルシェの911やマツダ全般に日産のスカイラインみたいなくすんだ色が良いと思っていたので、カーキが追加されて良かったです。
また、以前から妻からリクエストあったツートンも選べましたし。
家族で言えば、室内の広さは昨今前席の充実度に比べるとその分後席が狭い方向にあるトヨタにあって、このサイズにしては十分広いというか、3人家族の我が家にはちょうど良い広さだと思っています。
アクアと一緒にカローラやヤリスも乗り比べましたが、室内はカローラよりもアクアの方が広いと思っています。
あと書いていないことと言えば、ディスプレイオーディオですかね。
CDが直で聴けないのは不便ですし、ナビはスマホを繋ぐことにしているので、繋いでいないときの画面はちょっと殺風景というか。
デヴィッド・アーノルドの作品を聴いていると、デヴィッド・アーノルドの顔が表示されて、背景が黒で顔だけ浮いたようになってそれを見た家族がちょっとびっくりしていましたが。
ただ、音に関しては意外と良いです。
強いて言えば、ちょっと低音が強すぎる時もありますが。
あと、ナビはスマホに繋ぐとしていますが、実はまだ繋いだことはありません。
同乗している妻にナビしてもらったり、もしくはナビが必要な場所にはナビがある7代目のシエンタでお出かけしていたりするので。
と、ここまでは良いところを書いて、いつもならここで終わるのですが、最終的にマイナスだったゴルフ7のこともあるので良くない点も書いておきます。
それは二点あって、一つはヒゲと呼んでいるフロントグリルのパーツが割と早く、知らないところで傷物になったことです。
プラスチックなのでしょうがないのかもしれませんが、ここはメッキの方が良い、もしくは全グレードなくても良かったのではないかと思います(保険の特約で一年点検を期に交換しましたが)。
もう一つは水野和敏氏もベストカーの動画で指摘していましたが、後席のドアの開閉があまり良いとは言えません。
それでも総じてアクアを気に入っていますし、繰り返しになりますが、舗装されたアスファルトの上を走りたくてついついそれらのある方へ寄り道をしてしまいます(意外と寄り道した方が、夕方は早く帰れたりもしますが)。
そして、現行のアクアと現行のヤリスを比較する記事を時々見かけますが、アクアをフィットやノートと比べるのは分かりますが、それは前述した通りでアクアとヤリスを比べるのはちょっと違うと思っています。
初代のアクアを求める、燃費で言えば、確かにヤリスとは思います。
ですが、2代目のアクアは3代目のプリウスからのダウンサイジングにも応えられる設計ではないかと思っています。
プリウスシフトと評しましたが、コクピットは現行のプリウスよりも現行のアクアの方が3代目のプリウスに近いのではないかと思っています。
さすがに後席やキャビンの広さは違いますが、それは現行のアクアと現行のヤリスにも言えると思います。