反町JAPANは2連敗で予選敗退が決まってしまったオリンピックのサッカーですが、個人的に赤丸急上昇なのが現役時代ラツィオで活躍した”ダイハード”カシラギが監督を務め、チェルシーの永久欠番25で”マジックボックス”&”マラゾーラ”のゾラがアシスタントコーチを務めるイタリアU-23代表。グループDに入ったイタリアですが、ホンジュラスを3-0、韓国をこれまた3-0で下し、1試合を残して決勝トーナメント進出を決めています。
イタリアU-23代表メンバーの中でも注目は二人。まず一人はホンジュラス戦と韓国戦でそれぞれ1ゴールを挙げたアメリカはニュージャージー州育ちのFWジュゼッペ・ロッシ。イングランド・プレミアーリーグのマンUとニューカッスルで下積みを経験し、一昨シーズンはイタリア・セリエAでパルマのA残留に貢献。昨シーズンはスペイン・リーガエスパニョーラのビジャレアルに所属し、27試合で11ゴールをマーク。アシスタントコーチのゾラも「イタリアU-23代表の中でベストプレイヤーになれる。」と評価。子供の頃はミランのファン・バステンに憧れていたそうで、ミランには将来有望なレフティーのストライカーに早くからツバをつけておいて欲しいです。
もう一人は10番を背負うセバスチャン・ジョビンコ。ユベントスのユース出身で、デルピエーロの後継者として期待を集めるファンタジスタ。昨シーズンはユーベからレンタルでエンポリに所属し、その際に当時エンポリの指揮を執っていたカーニ監督にユーベ首脳陣は「本物の才能を本物のプロに育ててくれ。」とジョビンコを託したとか。164cmの小柄な魔法使いにA代表のリッピ監督は「優れた俯瞰能力、視野の広さがあるからこそ、あの驚異的な足技が活きる。速く、そして巧い。トップスピードに入った彼を止めるのは、Aのディフェンダーたちにとっても至難の業だ。止めるには捨て身のファールしかなく、しかも彼にはピルロにも匹敵する精度のFKがある。あと2年、あるいは1年の後かもしれないが、我々はフル代表の中核となったジョビンコを眼にするはずだ。」と絶賛すれば、元イタリア代表&監督のゾフも「ファンタジーの面では、間違いなくデルピエーロよりも上だ。」と続く。
そして、ゾラも「私よりいい選手になって欲しい…。彼はファンタスティックな選手だよ。」とコメント。否が応でも期待してしまいます。
ユーロ2008では残念な結果に終わり、世代交代が遅れていると思っていたアズーリですが、U-23代表にはロッシとジョビンコにフィオレンティーナのモントリーボもいる訳で、これに個人的に一押しのローマのアクイラーニも加われば、近い将来に攻撃的なアズーリが見れそうです。