エリア55レポート 

趣味を追求するオタクな日々

借りてきました

2016年05月24日 | その他


久々に図書館に行って本を借りてきました
本当に久々でカードから作り直しました^^;

お目当ての本は2冊ともあり両方借りられました

BL進化論 ボーイズラブが社会を動かす
中村明日美子
太田出版


狂王
澁澤 龍彦,野中 ユリ
平凡社

です

「狂王」の方はとても短い内容だったのでもう読んでしまった(・∀・;)
挿絵がとても美しい版画(印刷)で
挿絵というよりも文章の渋沢龍彦と版画の野中ユリの共著ですね
素敵な本でした

アマゾンでも売っているんですが値段が7000円とかで高かったので借りることにしました
豪華本だと知っていたのでもし内容が見合えばその価格で買ってもよいとも思っていましたが
私的にはそこまでお金を出すほどではなかったです
でも好きな人は買うだろうな、という本でした

私が読みたかった、というよりも確認したかったのは
この本に書かれているホルニヒに関する記述です
【ホルニヒこそ、王の快楽であり苦悩であり、罪であり悔恨であった。】
という文をネットで読みその前後の文を確認したかったのです

とても官能的な一節ですよね~
それだけにここだけを読むとホルニヒがルートヴィヒの性玩具のような印象があり(ルートヴィヒの性愛の対象なので)
ちょっとかわいそうな気がしていたのです

前後、その他のホルニヒに関する記述を読むと
別に性玩具のような扱いではないことがわかりました
前後を続けて読むと特別に官能的な表現でないこともわかり
ちょっとがっかりもしましたけど^^;

【ホルニヒこそ、王の快楽であり苦悩であり、罪であり悔恨であった。】
の快楽はセックスで、苦悩・罪・悔恨は性指向のことですが
ルートヴィヒは同性愛だということに死ぬまで悩み続けます
この本で渋沢は【たとえ女性との正常な性関係が問題が問題であったとしても(略)彼の罪の意識は消えまい】
と解釈していますが、私もその意見に賛成です

映画「ルートヴィヒ(2012年版)」ではプラトニックな関係を貫くので
その意味では映画のルートヴィヒは史実よりも幸福な人生を送ったといってもいいかもしれませんが
交われなかったことを後悔するルートヴィヒがいるのでやはりつらいですね^^;
しかし、映画では最後死ぬときに湖に沈んでいったルートヴィヒが
再び浮かんでくるときには若い時を演じたザビン・タンブレアに変わっていて
ニコッと笑いかけるんです
それがとても救いになります
現生では彼の個性を理解する人間がおらず(一番の理解者のホルニヒも完全には理解できていない)
孤独な人生だったけれど死ぬことで安らぎが得られたという終わり方です
彼は自己愛が強く、死への憧れもありました
彼の完璧なる自己愛の完結は死をもって全うされたという終わり方です

ヴィスコンティ版での最後は悲しいです
醜く変貌してしまった王はさらに醜い骸を晒して終わります
溺死体の顔のアップがエンドロールの間中続くのです
それが私にはものすごく悲しくて見ていられないです
自分勝手に好き放題に生き、最後一人で寂しく死んでいった王、として表現されているようです
ヴィスコンティは彼の何を見下したかったのでしょう?
そう、見下しているような感じがしてしまうのでした
芸術の表現者のヴィスコンティからは芸術の模倣者のルートヴィヒは軽蔑すらする対象であったのかもしれない
そんな感じを持ちました

この本で渋沢はルートヴィヒを精神分裂病と表現しています
彼の独断で別に病理的な根拠はないと思うのですが
元版が出版された1966年当時では分裂病に対する理解も今とはだいぶ違いますからそんなことなのかもしれません
今では分裂病は統合失調症という呼び名に変わっていて
薬で治療できる病気になっています
統合失調症は環境によってかなり悪化してしまうので
かつての治療環境はそれ自体が悪化を招いていた、と今は考えられていると読んだことがあります
それをあてはめるとルートヴィヒはその特殊な生活環境が影響を与えているかもしれませんが
伝記を読む限りでは病気というほど深刻なものには感じられませんでした
そこにはいないルイ14世と話していたり独り言をいっていたりという症状が挙げられていましたが
そんなのそれほどでもないよね?
えっ?そんなことある?(笑)
まあ、もっと放っておいたら本格的に病気になっていたかもしれませんがw


「BL進化論 ボーイズラブが社会を動かす」の方は
目次を見たら”レイプ”とか出ててちょっと読めるかどうか心配したんですが(ヘタレだからさ~^^;)
プロローグを読んだら、やっぱり自分が読みたいと思っていた内容でした
まだそこまでしか読んでいません

で、今までずっとわからなくて気になっていたのがBLという言葉の定義です
プロローグに萩尾望都が”BL(の先祖)”と表現されててかなり納得しました
以前「トーマの心臓」がBLといわれているツイートを読んで
「?」になっていたんですよね^^;
確かに少年が少年に恋心を抱くことが描かれていますが
私はあのマンガはもっと広範な意味での愛がテーマだと思って読んでいたんです
だから「えっ?!あれもBLと呼ぶの?」でした
そして「あれがBLならアレとかソレとかコレもBLだよね?」って
今までそうとは思わず読んできたマンガがみんなBLに分類されるのか!ってびっくりしたんですよ^^;

うん「(の先祖)」ってつくと納得するw
別に差別するつもりはないんですが
それをメインテーマにしてるものじゃないものまでそう分類されるのは
ちょっと私的には嫌だったのでw

私が中学生くらいのころは普通の少女漫画雑誌に普通に掲載されていましたよね
(「ポーの一族」は小学生のころ)
あのころってむしろそういうマンガが全盛の時代だったのかな?
まだBLという言葉もなかった時代だしあくまでも一般少女雑誌に掲載できる内容だったし
(「風と木の詩」は読んでないんですがあれも掲載雑誌は普通の少女漫画雑誌でしたよね?
ちょっと内容がハードになりますよね?)
その辺りを読んで少女時代を過ごした自分としては
それがどう変化し、どう社会を進化させているのかを論じたこの本は楽しみです^^






**コメントありがとうございます
進さん
ベネさんは声の引き出しをいっぱい持っているのじゃw
サングラス、なんかもうすごくチグハグな感じがしちゃって~><
ヴィクトリア女王の孫がアナスタシアのお母さんだよね







ランキングに参加しています
 ←これをクリック
別タブで開くバージョン


 ←これをクリック
タブが開かないバージョン



コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 『ホロウ・クラウン』トレイ... | トップ | お誕生日おめでとう! »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

その他」カテゴリの最新記事