今日はラオスについてこんな記事を見つけました。
厳しい国民生活状態
国連開発計画(UNDP)が毎年発表する「人間開発指数」(HDI;Human Development Indicator)3) では、対象国177か国の中で、ラオスは135位、東アジアでは最下位にランクされている。
ベトナムは77位、カンボジアは130位、ミャンマーは132位である。ちなみに、1位はノルウエーで、日本は9位、タイは76位である(UNDP「人間開発報告書2004」)。
さらに、UNDPは、水や安全、保健医療面などの指標を基にして「人間貧困指数」(HPI;Human Poverty Index)を示しているが。
これによると、開発途上国95か国中、ラオスは66位であり、ベトナム41位、ミャンマー45位、カンボジア74位となっている。
ラオスでは、合計特殊出生率は4.8と極めて高い水準であるが、不十分な保健医療状態や衛生状態等から乳児死亡率が高く(出生千対82と、日本の20倍以上の高さ)、
平均寿命は54.3歳と、日本の第2次世界大戦後の数値に近い。
生活上のインフラの整備も遅れている。
水道水・井戸水などの清潔な水にアクセスできる人々は全世帯の58%、電気を利用できる世帯の割合は45%であり、国民の半数は、電気も水道もない状態で日常生活を送っている。
そのうえ、水道利用可能地域でも、水道管が古くなっている等の問題から直接の飲用には適していない。
首都ビエンチャンでも、人々は一度沸騰させた水道水を飲用に使っている。
筆者は、ラオス滞在中、ラオス北部や南部の山岳地帯の村を視察した。数百人程度の人口で、竹でつくった高床式の家で生活をしていた。
村の中では、牛や豚、にわとりといった家畜との共同生活である。電気、水道がないことはもちろん、トイレもないところもある。水は、川にくみ上げにいくという状態で、日常生活の困難さがうかがえる。
こうした状態では、マラリア、デング熱、日本脳炎等の蚊を媒介とした感染症、あるいは大腸菌等による食中毒等のおそれが、常に身近に潜んでいる。
医師数、医療機関の数とも不十分である。
ラオス政府では、薬の常備や医療職を配置したヘルスセンターの整備を進めているが、山村では、ヘルスセンターや医療機関に通うにも歩いて1日や2日がかりということがしばしばである。
こうした村では、自動車はなく、徒歩が主たる交通手段である。オートバイがあれば、最高の交通機関である。
時には、農業用のトラクターにこぼれんばかりの大勢の人々が乗って、「バス」代わりに使用している。
ほのぼのとした光景に見えるが、大変な生活である。
栄養不良者の割合は全人口の22%。飢餓という事態はないけれども、農業生産性が低い山岳部の生活では、自活するのがやっとという食糧生産の状態である。
米といっても、もち米が一般的である。たんぱく源としては、村で飼育している鶏や豚、牛あるいは川魚を利用している。
山の中の野生動物も食用に供されている。
ラオスの学校制度は、小学校5年、中学校3年、高校3年となっている。国立大学はラオス国立大学1校のみ。ラオス政府は、初等教育である小学校就学を促進していて、80%台の就学率となっているが、山岳部では、小学校の5年間を修了できず中退してしまう子どもも多いという。
学校といっても、建物と黒板、机と椅子があるだけ。筆者が訪問した北部の村では、正規の小学校が徒歩で1時間半もかかるので、臨時学校を開設していたが、竹のよしずで周囲を囲って、大変古びた机で勉強をしていた。
就学前の小さな幼児を子守り代わりに連れてきている子どももいた。
こんな状態のところで、どうやって教育を受けることかできるようにすればいいでしょうか。
厳しい国民生活状態
国連開発計画(UNDP)が毎年発表する「人間開発指数」(HDI;Human Development Indicator)3) では、対象国177か国の中で、ラオスは135位、東アジアでは最下位にランクされている。
ベトナムは77位、カンボジアは130位、ミャンマーは132位である。ちなみに、1位はノルウエーで、日本は9位、タイは76位である(UNDP「人間開発報告書2004」)。
さらに、UNDPは、水や安全、保健医療面などの指標を基にして「人間貧困指数」(HPI;Human Poverty Index)を示しているが。
これによると、開発途上国95か国中、ラオスは66位であり、ベトナム41位、ミャンマー45位、カンボジア74位となっている。
ラオスでは、合計特殊出生率は4.8と極めて高い水準であるが、不十分な保健医療状態や衛生状態等から乳児死亡率が高く(出生千対82と、日本の20倍以上の高さ)、
平均寿命は54.3歳と、日本の第2次世界大戦後の数値に近い。
生活上のインフラの整備も遅れている。
水道水・井戸水などの清潔な水にアクセスできる人々は全世帯の58%、電気を利用できる世帯の割合は45%であり、国民の半数は、電気も水道もない状態で日常生活を送っている。
そのうえ、水道利用可能地域でも、水道管が古くなっている等の問題から直接の飲用には適していない。
首都ビエンチャンでも、人々は一度沸騰させた水道水を飲用に使っている。
筆者は、ラオス滞在中、ラオス北部や南部の山岳地帯の村を視察した。数百人程度の人口で、竹でつくった高床式の家で生活をしていた。
村の中では、牛や豚、にわとりといった家畜との共同生活である。電気、水道がないことはもちろん、トイレもないところもある。水は、川にくみ上げにいくという状態で、日常生活の困難さがうかがえる。
こうした状態では、マラリア、デング熱、日本脳炎等の蚊を媒介とした感染症、あるいは大腸菌等による食中毒等のおそれが、常に身近に潜んでいる。
医師数、医療機関の数とも不十分である。
ラオス政府では、薬の常備や医療職を配置したヘルスセンターの整備を進めているが、山村では、ヘルスセンターや医療機関に通うにも歩いて1日や2日がかりということがしばしばである。
こうした村では、自動車はなく、徒歩が主たる交通手段である。オートバイがあれば、最高の交通機関である。
時には、農業用のトラクターにこぼれんばかりの大勢の人々が乗って、「バス」代わりに使用している。
ほのぼのとした光景に見えるが、大変な生活である。
栄養不良者の割合は全人口の22%。飢餓という事態はないけれども、農業生産性が低い山岳部の生活では、自活するのがやっとという食糧生産の状態である。
米といっても、もち米が一般的である。たんぱく源としては、村で飼育している鶏や豚、牛あるいは川魚を利用している。
山の中の野生動物も食用に供されている。
ラオスの学校制度は、小学校5年、中学校3年、高校3年となっている。国立大学はラオス国立大学1校のみ。ラオス政府は、初等教育である小学校就学を促進していて、80%台の就学率となっているが、山岳部では、小学校の5年間を修了できず中退してしまう子どもも多いという。
学校といっても、建物と黒板、机と椅子があるだけ。筆者が訪問した北部の村では、正規の小学校が徒歩で1時間半もかかるので、臨時学校を開設していたが、竹のよしずで周囲を囲って、大変古びた机で勉強をしていた。
就学前の小さな幼児を子守り代わりに連れてきている子どももいた。
こんな状態のところで、どうやって教育を受けることかできるようにすればいいでしょうか。