超人予備校(劇団) 第17回本公演
『カンポケ社』
大阪が誇る大人の為の童話を語れる劇団。
頑張っている大人たちに刺さる
頑張っていない大人たちに刺さる
頑張れない大人たちにも刺さる
観ている間ずっと絵本の中に居るような感覚でいた。途中メタるところなどドキリとして恐怖と衝撃を得た。
十二支をテーマに創り続けてきた劇団さん。一周巡ろうとまたもや周回遅れのまま飛び出してゆくのが嬉しくて嬉しくて。
そんな劇団の3年振りの新作。
ミツルギさん自身の仕事観、人生観を柔らかく反映させて『新しく人生をやり直そう』と目論む大人たちを誘導する。
だが覆水盆に返らず、
溢れた水はずっと地べただと突っぱね
人生を諦めるのではなく受け入れるのだと釈迦に説法の如き真理を説く。
だがこれは今回作品に限ったことではなく最近の作風は常時一貫していてここを何度も強く推すお話し。
だがそれは僕らにとって癒しに近いものになるのは大阪一の被り物劇団の称号通り(笑)その被り物もとい衣装を一手に担うのは尾松さんだが、その作品への寄り添い完成度は非常に高い。ライティングや演出によってはファッションショーで見ても遜色はない^_^
それら作品のビビッドなテーマをある種ファンタジーへと変換させるビジュアルと優しさに尽きる演技が僕らの郷愁を誘うからではないだろうか。
だがミツルギさんにとってこの見事なパーツの融合は計算外でも計算の内になる人徳があるのだと睨んでいる。
各劇団員さんの特異なキャラクターはミツルギ演出だからこそ映えるし、舞台監督の青野守浩さんは職人気質だが毎回作品テーマに添った最高の舞台セットを創られる。今回も作品に寄り添ったセットなのは言わずもがなだ。出過ぎず謙虚ながら染みるセット。青野さんだからこその味わい。毎回の僕のハイライトのひとつだ。また開演前のバナナンボ小松さん阿保さんのウクレレショーはこれだけでは勿体ない心地よさ。にやにやが止まらない。また以前は武道ダンスシアターさんのコラボ的なダンスを組み込まれたものもされていたし、七代目月亭文都さんは気がつけば気さくに公演に被り物をしながら参加されておられる!普通では考えられないミツルギワールドが生まれているのである。それら全てミツルギさんの人徳以外に何者でもないと推察されるのである。
今回も見事なキャストさん方が揃いも揃って素晴らしいパフォーマンスを繰り広げる。誰も彼もが可愛いを王道謳歌し美香本さんは蹴りを含むパフォーマンスで世界観に溶け込みもう目が離せない、森世さんは前説から作品の根幹に至るまで爪痕を鮮やかに遺す(笑)何なら軽いトラウマすらぶっ込む(笑)
田口哲さんなど奇蹟なパフォーマンスに口角が上がる!^_^友井田さんも萬谷さんも作品のアベレージをサクッと上げられる抜群のチカラ。はぎわらさん、中山さんの作品の愛されチームは自分たちの子供の頃に想いを馳せてしまうほどステキ過ぎる。
美香Lさんの立ち位置もいい。作品毎に振り回される役所が多いですが作品の狂言回しでありテーマを担うことが多いのはやはり美香Lさんの延伸力に寄るのではないか。山名さんは職人芸に近いミツルギ世界の住人に顔を変える。どこまでもその世界にいる人物。
豊田さんの場内誘導スタッフとして優秀。分かり易く居てくれるだけで癒し。
そして今回、以前にキャスト参加されていた留奈さんが振付をされているのですが、もう作品に寄り添い過ぎてまた皆んなが笑顔で踊るから涙を誘う素晴らしい振付でした!
観れて良かった #カンポケ社
知れて良かった #カンポケ社
出会いたかった #カンポケ社
僕らには必要だった #カンポケ社
僕もまたいつかご一緒させて頂きたい劇団さんです!
本当、皆さま公演お疲れ様でございました!!!
写真、めっちゃ映えてます❣️