日々を幸進

日々の徒然

小さな未来を奪った話し

2024-10-24 19:11:00 | 日記
昨日、駅前で2本の杖をつき道路を横断しようとする老婆に出会う。咄嗟に手を貸して誘導しようかと思って近寄るが寸前で思い止まる。親友の言葉がよぎったからだ。

その時も僕はふらふらのお婆さんが階段を上がるのに手を貸して上がり切った。お婆さんは御礼を述べ去ったが、それを見た彼は僕にこう言った。

『お前が手を貸したのは自己満足や。お前があのお婆さんの達成感を潰してしまった。達成感がないから自信がなくなっていく。お前があのお婆さんの未来を小さいけど奪ったんや』

そして今僕は身動きが取れず固まった。だけど車が近づいてきたので老婆のガードになるよう距離を取って車のルートを膨らませた。老婆は道をふらふらと渡りきり車道を避け道の端に辿り着き、恐らく迎えに来る誰かを待っているように見えた。僕は小さな自己満足と偽善を抱き締めて帰路に着く。
そして親友に問い掛ける。
これで正解かな?と。




最新の画像もっと見る

コメントを投稿