インドのカタック舞踊☆東京ガラナ

インド古典舞踊「カタックダンス」舞踊家、振付家の前田あつこのブログです。カダムジャパン主宰。atsukathak.com

お陰様で。

2013-10-08 | 一言coment


みなさま。
お陰様で2013年のサンジュクタ招聘、すべてのプランを無事に終了致しました♫
本当にほんとうに。どうもありがとうございました!!!!!

昨日,秋晴れの湾岸を通り抜けサンジュクタを空港まで送り届けて参りました。
彼女はまだフライトの途中だと思います。
Day1
先月末開催されたグンデチャjiとクムディニ先生のコラボレーション作品のシンガポール公演に続き,東京へ来日。
Day2
まずは『ナマステインディア祭2013』代々木公園にて東京のインド舞踊ファンの心をガチッとつかむ様な
インパクトのあるソロを魅せてくれました。
旅の疲れなど微塵も感じさせない楽しいソロと,
まったくリハーサルの時間を捻出出来ないまま舞台にあげたタラナのデュエット。

あのお祭りのハイテンションな空気感と、1年越しでプランしてきた日本滞在への嬉しい気持ちが相まって
沢山の「楽しかった~」というお声を頂きました。

Day3
初めてインド人の先生につくという生徒達も居たので,カダムジャパンはもう大わらわらしておりましたが
そんな中でワークショップが始まりました。

すっと気持ちを鎮めて、手や体や心の端々迄気持ちを行き届かせるナマスカール。
まずはそこから始まって、一瞬一瞬に学びのある有意義なお稽古が繰り広げられました。

Day5
2つ目の公演は「東京ガラナ#10」Cay。
今回唯一ライヴミュージシャンがついたこの公演は、私が最も力を入れていたものでもあり
最も緊張した公演でもありました。サンジュクタの構成したインド「ナタラニ公演」をリメイクした
私のソロ、急に彼女がパダントに入り、加勢してくれました。

そしてサンジュクタのソロ公演をまともに観た事が無いという私の訴えに応える様に
「見ててね。」と言って、2本のテクニックの美しい作品と、アビナヤの美しい作品を上演してくれたのでした。

一瞬にして観客の心をつかみ、グイグイっと引き寄せるその力は本当に凄まじく、
同じシチュエーションで踊っていながら「これってなんだろう?と」いっぱい考えさせられていました。

私は彼女の踊るアイテム一つ一つの「その心は」みたいなところを知っており、その上で
あぁこんなスパイスを付け加えて来たとか、そここうひねるか!みたいなポイントが本当に面白くて
感動的で、それがどのくらい難しい事で、どのくらい稽古や日々の彼女の生き方、考え方を反映しているかなど
手に取る様に分かる訳で、大きな拍手をして止まなかったし、嬉しかったり、涙が出そうになったり。
あと勉強しなさいよ、みたいなメッセージを感じたりね。兎に角、忙しく観ておりました。

カタックを観た事の無い方も客席に半分くらい来て下さっており、友達の友達に連れて来られたなんて方には
多分そんなの全然分からなかったと思うんです。それでもカタック舞踊の奥深さや表現の一つ一つを楽しんで下さり
最後には笑顔になって帰って下さり、あぁよかったー。やってよかったー!って、そう思う時間でした。

彼女のエッセンスが炸裂したのはエンディングで、生演奏と遊ぶなら今だよね!と急に振付開始。
太郎さんのaalapでtaatを表現。彼にも突然クリシュナ役(?!)を振付け、大変良い雰囲気でフィナーレを幕開けました。
その後は大好きなaamadを踊り、大の苦手のジョガルバンディ(汗)たった数分のコラボレーションだったけれど
これがあるからライヴは面白い!カタック最高!!って、そういう時間でした。

太郎さん、さっしー、そして麦ちゃん。百合子さんはじめ裏方まとめて下さったみんなにも大大大感謝☆です!!

あぁ良かった、楽しかったね。といって帰ったら、もう一歩も動けないくらいつかれちゃってて、
夕飯も食べる気がしないと「どさっ」とベッドに倒れ込んだのでした。

Day6
「ねぇ、サヴァン踊りなよ。」という来日直前のメールの一本で決まってしまった私のソロ@大使館。
ここ3年程上演しておりませんでしたので、全然消化しきれていないソロ作品でありました。
「私もサヴァン踊るから。全然違う切り口だから、対照的でいいと思うの」といわれても...あと数日だし。

朝からだを叩き起こしてスタジオへ。”イマイチ”消化不良のアイテムを2カ所程残していたので
試行錯誤。サンジュクタと生徒達がスタジオへ加勢して彼女のソロをおさらい。残り時間で
2カ所の相談。「じゃ、taatは作り直そう!」といきなりのリメイク(!)パランも振付け直し。。。

そんな状況で大使館のグリーンルームへ向かったのでした。

折角の機会ですから素敵なおもてなしの会にしましょう♪
ということで、急遽アジャンタさんにチャイのサーヴを無理言ってお願いし、
インドの写真を飾り付け、インド人の生徒Anokhiのママに”生け花”をお願いして、公演が始まったのでした。

その全てのコンセプトは日本とインドのフレンドシップがコンセプトとなってあらわれ
上品な空間で多くの人が「感動した」と言って頂ける公演になりました。

「ねぇ、ちょっと思いついた事があるの。」...2回目。
小さな私の生徒さんレミちゃんに一役かって貰おうというご提案を受け、急遽彼女もドレスアップ。

「では次はサンジュクタのサヴァンです!」とお客様の視線が熱く彼女に集まる瞬間、
レミちゃんがちょこちょこ出て来てナマスカール。
一気に会場の雰囲気がやさしく和み、公演があたたかいものになったのでした。
このエスプリが世界中で彼女が愛される理由なのかも知れません。
こうして公演を楽しむ、お客様との距離感を楽しむ。サンジュクタの美学?天然の性格の可愛さ?に触れた瞬間でした。

日本最後の公演を楽しもうね!と言う事で始まったインド大使館公演。
2曲のサヴァン、そしてすべての公演で上演したデュエットタラナを踊りきり、良い気持ちで会場を後にしました。

まずはお腹を満たして帰ろうと、帰りに立ち寄ったインドレストラン。
扉を開けると大きな大きな拍手が返ってきてドッキリしました!!!
そう、先ほど迄観て下さっていた方々でレストランは満席だったのです。

そんなサプライズも飛び出しつつ、
お陰様で全ての公演を終えたのでした(*^-^*)

何より彼女が喜んだ感想は、「今迄何度もインド古典に触れる機会があったけれど
全然楽しめなかったんだよね。でも今回は何となく自ら足を運び観てみようと思った。
その予感は的中して、こんなにインド古典舞踊を心から楽しんだ事は初めてだったよ。」というものでした。

実は私の妹もその一人で、「え?お姉ちゃんまた踊るの?興味ない...」みたいなタイプなんですが。
今回ばかりは「すごい良かった!楽しかった!」と笑顔を見せてくれて、私の方が驚いてぽかんとしてしまった程でした。

ナマステインディアで今迄聞いたことも無い拍手を聞いた瞬間から、全てが「勉強」でした。
カタック一本で、何一つ舞台装置やら効果的な照明やらそういうものに頼る事無くひとりで「魅せる」。
目の前に居る人たちを夢中にさせ、気づくと感動している。そんな魔法の様な舞台を眼に焼き付けた時間でした。
この後、ゆっくりこの期間に感じた事を消化して同じ舞踊家として私たちが吸収出来るところをもって
また成長していけたら良いなと。そう思いました。

Day7~9
残り数日は、この感動を抱えてのワークショップ。
ベーシックチームは,基本の基本を一から学び直し,丁寧に丁寧に消化していく時間。
子供は,いっぱい食べて大きくなりなさいと言わんばかり。いっぱいのアイテムをお土産に。
シニアチームはアイテムを大急ぎで教えてもらい、曲を仕立ててゆきました。

最後に言われた事は「ダンスを楽しみなさい。お仕事忙しいのは分かる。日々いろいろな事に忙殺される
感情がある事は分かる。でもね,スタジオに一歩入ったら、今はダンスの事以外何一つ持ち込んじゃ駄目。
どうして踊るの?楽しいからでしょう?ママに「やりなさい」って説教されてるからじゃないでしょう?
だったらもっともっと楽しまなくちゃ。自分の事愛さなくちゃ。ムーブメントの一つ一つ,表情の一つ一つ。
いっぱい愛して、楽しまなくちゃ。」

それが日本のちょっと真面目な私たちへのメッセージでした。
人生にも通じる一言だった様に思います。
同じ一度の人生を生きるなら,思いっきり濃厚に。思いっきり楽しく。素晴らしいもににしなくてどうするの?
そんな風に問いかけられていると思いました。

彼女の前に居るとみんな素晴らしい笑顔になっちゃう。
一瞬で彼女の事が大好きになっちゃう。
ハッとさせられ,魅了されちゃう。

そんな瞬間を目の当たりにした,サンジュクタ初ソロツアーだったのでした。

皆様,本当に。
どうもありがとうございました。

敦子







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