保育園が不当解雇を撤回－完全和解

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解雇撤回
団交から1週間で

  市内の保育園から不当に解雇を通告されていたＡさんの職場復帰が決まりました。
  2月6日付のこのブログの記事でお伝えしたように、Ａさんは私が紹介した群馬県労働組合会議（全労連加盟）に加入して、解雇撤回を求めてたたかう道を選びました。

  同労組は1月30日のＡさんの加入後、ただちに保育園側に団体交渉を申入れました。
  第1回目の団体交渉は今月17日。同労組は、解雇通告がいかに不当であるかを労働関係法令にもとづいて保育園側に指摘し、解雇通告の即時撤回を求めました。

  同時に1月以降、Ａさんを本来の業務からはずし別の業務に就かせていることの不当性についても言及。ただちに本来の業務に復帰させるよう訴えました。
  保育園側は、「検討して1週間後に回答」することを約束しました。

  2回目の団体交渉となった今月24日、保育園側はＡさんにたいする解雇通告の撤回と本来の業務への復帰を約束しました。
  同労組は保育園側にたいして、解雇通告の撤回と本来の業務への復帰などを和解文書として提出するよう求め、保育園側は同意しました。

労働組合の力
早く入ればよかった

  「こんなに早く解決するなんて。もっと早く相談して労働組合に入ればよかったです。一人で悩んでいたときのことが、うそのようです」

  Ａさんの声は明るく、すぐ会うことができずに電話した私にも、電話の向こうのＡさんのうれしそうな表情が目に浮かぶようでした。

一人で悩まず
まず電話を

  困ったときは、一人で悩まず、まず電話をしてください。
  労働問題なら、私のブログの左側にある全労連ホットラインまで。
  それ以外の問題は、もちろん労働問題でも、私にご連絡ください。

  労働組合に加入して団体交渉をしても、たしかに時間がかかることもあります。完全解決を勝ち取れず一部解決ということもあります。でも、あきらめたらおしまいです。

  どこまでできるかは、まずやってみないと分かりません。
  一人で悩まず、あきらめず、まずはご連絡を！

  一緒にたたかう仲間が待っています。


※労働基準法（抜粋・要約）

(解雇の予告)
第20条　
解雇通告は
解雇の30日以上前に
30日以内の解雇には
解雇手当の支給義務

  労働基準法では、第20条によって、使用者は労働者を解雇しようとするときは、30日以上前に解雇を通告しなければなりません。そして30日以上前に解雇を通告しない場合は、30日分以上の平均賃金（解雇手当）を支払わなければなりません。

  ただし、天災などやむを得ない理由のために事業の継続が不可能となった場合、または労働者に責任がある場合に解雇する場合は、この限りでないとされています。

(退職時等の証明)
第22条
解雇理由を示さないのは違法
　
  労働基準法では、第22条によって、労働者が退職するときは、使用期間、業務の種類、その事業における地位、賃金又は退職の理由（退職の理由が解雇の場合は、解雇理由を含む）について、その労働者が証明書を請求した場合は、使用者は、ただちに証明書を交付しなければなりません。

  ただし労働者が、解雇予告がされた日以後にその解雇以外の理由により退職した場合は、使用者は、その退職日以後、証明書を交付しなくてもよいとされます。

（罰則）
第120条
解雇理由の証明義務
違反すると30万円以下の罰金

  労働基準法では、第120条によって、第22条で規定する解雇などの理由の「証明書の請求」に応じない場合は、30万円以下の罰金とされています。

  なお労働基準法では、そのほかの規定でも、違反した場合の罰金が決められています。