人気ブログランキングへ
上記をクリックして頂けると応援になります。
前回、アイデアにもいろいろあると書きましたが、商品化のため
のアイデアというものは、いろいろなレベル、性質のものがあり
ます。レベルの定義はなかなか難しいのですが、例えば技術的な
レベル、価値としてのレベル、商品化可能性のレベル、などが挙
げられます。
アイデアはどんな目的のものでも、そうなのですが、特に商品開
発のときはアイデアを練り上げるというか、育てるというか、実
現するに当たって、単なるアイデアから、開発、製造、販売へと
繋げ、実際に売れる商品にまでレベルを高める必要があります。
最初の段階でレベルが高ければ、アイデアだけでノーベル賞が取
れる場合もありますが、そのときでも最初の基本的アイデアから
は相当考え、工夫されたものだと思います。
普通は、アイデアだけで、その後何もしなかったり、レベルが上
がらないいまま、または違った方向で商品化すると多くは失敗し
ます。一例として過去の有名な失敗事例を挙げてみると下記のよ
うなものがあります。失敗とは言えないと言う意見のものもあり
ますが、現在までに無くなっているか、後継のものが出ていない、
殆ど商品が無いなどの状態になっています。
１９７５年 カップライス
１９７７年 逆転パチンコ
１９８２年 第五世代コンピュータ
１９９２年 ＭＤ（ミニディスク）
１９９６年 ＡＰＳフィルム
中にはもう、それって何？と言うものもあるかもしれません。
ここでは二つだけ簡単に紹介します。「カップライス」はカップ
ヌードルがヒットしていたのを受けてライスも同様にと開発され
た商品です。カップヌードルの自販機は最近あまり見なくなりま
したが、当時は相当台数も出て、私も一部ですが開発に携わって
いました。
そんな時にカップライスが開発され、当然カップライスの自販機
も開発しました。その時実験のため何度も試食をしました。あの
ときの不思議な食感は今でも鮮明に覚えています。お湯だけで、
しかも３分程度（実際には５分くらい掛かったと記憶しています
が）で食べられる様にするため、米にたくさんの穴が加工されて
いました。そのため食べた時に普通のご飯と比べるとふわっとし
た感じで、面白い食感なのですが悪く言うとすかすかと感じる人
もいたと思います。
カップヌードルは蕎麦でもラーメンでもない別の食品として受入
られたのですが、カップライスはごはんの代わりとして比較され
てしまったこともあり、世の中に受け入れられないまま短命に終
わりました。ただ、非常時や食糧難、米余りなど食料問題の事を
考えると再チャレンジしてほしいと思います。
逆転パチンコは当時のベストセラーであるイトカワさんの「逆転
の発想」が流行っていたときに、それを地でいくストレート商品
で、通常の当たり穴に入ると外れ、一番下の外れ穴に入れば当た
りで玉が出てくるという機械でした。出た当時は大人気で、機械
も少なかったのでなかなか遊べない人も多かった様ですが、すぐ
飽きられて、このタイプが継続することはありませんでした。そ
の後に出たスロット機能は現在まで発展してきています。
アイデアは努力しても、思ったレベルに到達しないこともありま
すが、努力しないとほとんどが期待のレベルにはなりません。ま
ずアイデアの後に育てる努力が最低限必要だとは確実に言えると
思います。
ブログを読んで頂きありがとうございます。
下記をクリックして頂けると励みになります。
人気ブログランキングへ
