未来劇場に降る白い花

素敵に枯れていきたい、君と。
というタイトル。
天井から巨大な花びらが静かにゆっくり降ってくる。

札幌国際芸術祭の有料鑑賞、未来劇場（東一丁目劇場）。
ここも静止画撮影が可能だが、動いていることに意味のある作品が多く、
実際に見ないと伝わらない。いや、正直、見てもなかなか難しい。

これからの百年、その先の未来までもを考えることをテーマにしており、
滅亡に向かいつつある人類や地球を思わせる、暗さや皮肉が散りばめられて重苦しい。
白い花びらは最後に地面にすべてひれ伏す。それは殉教した修道女にも見えた。

目の錯覚を利用した回転物体や、氷河を保護するプラスチックシート、
雪の結晶を作る機械装置、劇場客席に咲く赤い花（白い花と同じ作者）。
何だろう、この不気味さは。何も考えていない現代人への警告が聴こえる。