幻家post

絵葉書のように旅の味わいをお届け

神宮は上も向いて参ろう

2022-01-21 | 札幌
涙が凍らないように。
いや、笑い事ではない、本当にあり得る。
顔にぶち当たった雪が、まつ毛を凍らせて目が開かなくなったことがある。

大寒波大嵐だった正月あたりは、そんな危険もあったかもしれないが、
随分過ぎた一月の平日、晴れた空に背中をおされ、北海道神宮まで散歩に出た。
出店がいくつかあったが、たこ焼き屋以外は幕が張られて閉店し、静かな境内。

昨年は閉じていた気がする手水者は開放されていたが、参拝客は疎ら。
神門前で、ぼんやりと息を整えながら、注連縄の意匠に惹かれる。
でっぷりした縄に、米俵がふたつ。柱に括られた縄模様も美しい。

フラヌイ大注連縄といい400kgあるそう。中富良野の人々が4年ごとに奉納している。
西暦に因んで俵が二つ、ではなく今までもずっとこれだったのに、気付かなかった。
よく行く場所も、もっと目を開いていなくてはいけない。上を向いて、涙はこぼさずに。

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