大宰府の梅と蕎麦に泣く

太宰府の食べ物といや、そりゃもちろん梅が枝餅なんだろう。
ちゃりんちゃりんと、焼き型の涼しげな音が参道のあちこちで聞かれる。
紙袋に入れられたそれを頬張る人もたくさんいる。いた。

しかし午前10時ごろで既に気温30度近く。熱いあんこ餅に心は惹かれず。
二十何種類のソフトクリームメニューが貼りだされている雑貨店へ。
人気ナンバーワンの梅と、メニュー表最下部にあった蕎麦を頼む。

クリーム、ではなく。ソフトアイスらしき固めのまきまき。
舌が痺れるほど酸っぱ甘い、どピンクの梅。体にいいのか悪いのか。
蕎麦は言われないとわからない、ぼんやり味。香ばしさは何処。

腑に落ちないまま、冷たさと甘さの欲求だけは満たして引き下がる。
観光地の罠にまんまと嵌った気がして仕方がないけれども。
ええ、ええ、まあいいでしょうこれも思い出のひとつってことで。