先日、記事にも書いた通り、シルクの7歳牡馬、ラストインパクトの引退が決まりました。
そして、引退後はノーザンホースパークで乗馬として余生を過ごすことに。
このお知らせは本当に嬉しいお知らせです。
牡馬の愛馬が引退後、ノーザンホースパークに繋養されれば最高だと思っていました。
何と言ってもツアー時や牧場見学時に厩舎を訪ねて触れ合うことができますから。
でも、ラストインパクトはノーザンファーム産ではなく白老ファーム産なので、
ノーザンホースパーク入りは難しいのでは?と半ば諦めていました。
種牡馬にはなれずとも、3つの重賞をかってくれた大切な愛馬です。
無事に最高の環境で余生を過ごすことに決まって本当に嬉しく思います。
ご配慮下さった関係者の方々に深くお礼申し上げます。
それでは、ラストインパクトの引退に寄せて、恒例のメモリアル記事を書きたいと思います。
◆ラストインパクト(スペリオルパールの2010 父:ディープインパクト)
(写真は募集時のもの。 シルクHCより)
生涯獲得賞金:5億1558.9万円 募集総額:3500万円
(内、海外賞金7200万円、付加賞:518.9万円)
通算成績: 7-3-5-3-0-18(全36戦)
主な戦績: 京都大賞典(GII)、金鯱賞(GII)、小倉大賞典(GIII)、松籟S、シンガポールTC賞、
大寒桜賞、ジャパンカップ(GI)2着、ドバイシーマクラシック(GI)3着、
天皇賞・春(GI)4着、菊花賞(GI)4着、日経賞(GII)3着、
阪神大賞典(GII)3着、青葉賞(GII)3着、新潟記念(GIII)3着、すみれS2着
所属厩舎: 松田博資厩舎 → 角居勝彦厩舎(松田厩舎解散直前に転厩)
ラストインパクトのデビュー戦は2歳の11月末の京都・芝2000m戦で、
川田騎手とのコンビで嬉しい新馬勝ち。
勝ち方も鮮やかだったので、この時点で「クラシック」を意識させてくれました。
が、2戦目のエリカ賞、年明け初戦のきさらぎ賞(GIII)、すみれSと上手くかみ合わず、
クラシックの第一冠、皐月賞(GI)への出走は諦めることに。
自己条件で確実に2勝目を!と選んだ大寒桜賞を初コンビの北村友騎手を背に豪快に差し切り勝ち。
ダービー出走へ向けて貴重な2勝目をあげてくれました。
レース後の北村友騎手のコメントがとても印象深くて、今でも記憶に残っています。
「レース前から先生に『この馬が今後どうなるかは今日の友一の乗り方で決まるんだからな』
とプレッシャーを与えられていたので結果を出せてよかったです。」(北村友騎手)
松博先生にこんなプレッシャーを掛けられて、レース前はガクブルだったんじゃないかなぁ。
そんなプレッシャーを克服して、結果を出してくれて良かったです。
「春のクラシック」出走を目標に、次走はダービートライアルの青葉賞(GII)。
同じく北村友騎手を背に2番人気で出走したラストインパクトは33秒台の脚で追い込むも
勝ち馬からアタマ・クビ差の3着でダービー出走権を逃してしまいます。
今、思い返しても本当に悔しい、大きな「クビ差」でしたね~。
夏の小倉で1勝を積んで秋は神戸新聞杯(GII)7着から菊花賞(GI)に挑戦して4着と健闘。
勝ち馬からは1.1秒離されましたが、3着馬とは僅かクビ差と頑張りました。
ちょうど牧場見学で追分ファームを訪れており、菊花賞はリリーバレーの応接室で観戦。
あわや馬券圏内の頑張りに、胸が熱くなったのを覚えています。
明けて4歳になったラストインパクトは競走馬生活で一番の充実期を迎えます。
年明け初戦の松籟Sを勝利し、OP入りすると、連勝で小倉大賞典(GIII)も制して重賞初制覇。
秋には京都大賞典(GII)・金鯱賞(GII)の二つの重賞を連勝して暮れの大一番、
有馬記念(GI)に駒を進めました。
ラストインパクトのレースの中で、どうしても悔いが残るのがこの有馬記念(GI)です。
小倉大賞典から7戦連続してコンビを組んだ川田騎手は、ライバル馬の鞍上に決まりましたが、
その馬と川田騎手は初めてのコンビで、結局、一度きりのコンビ。
そしてラストインパクトの鞍上は中山で騎乗したことすらない売り出し中の若手、菱田騎手に。
この乗り替わりには唖然とするしかなかったですし、到底、納得できるものではなかったです。
もう少しチャンスのある騎手だったら、たとえ結果が同じでも納得できたと思うのですが。
5歳世代は阪神大賞典(GII)、天皇賞・春(GI)、札幌記念(GII)、天皇賞・秋(GI)と
出走するも、掲示板付近にはくるものの目立った活躍は出来ずにいました。
4歳の頃より、明らかにパフォーマンスが落ちたと思われましたが、
ムーア騎手とのコンビで臨んだジャパンC(GI)であわやの2着。
牝馬のショウナンパンドラにクビ差差されての2着でしたから、
出資者の素直な気持ちとしては「牝馬なんだから空気読んでよ!!(怒)」っと。
このジャパンC、実はムーア騎手サイドからオファーがあってのコンビ結成で、
結果的に敗れはしたものの、最内をスルスル伸びてきた時は最高に興奮しました!
ラストインパクトのベストレースを選ぶとしたら、勝った3つの重賞よりも、
このジャパンカップを選びます。
そんなムーア騎手の「神騎乗」でした。
明けて6歳となると、松田博厩舎の解散前に、早々と角居厩舎への転厩が決まり、
中山記念を挟んで挑戦したドバイシーマクラシックでポストポンド・ドゥラメンテの3着。
賞金こそ7200万程稼ぎましたが、この遠征後、二度とレースで好走することはできませんでした。
そもそも、勝負付けの済んだ(と私が思っていた)ドゥラメンテと同じレースでは勝ち目もなく、
この遠征でラストインパクトに残っていた余力が使い果たされてしまいました。
海外遠征後も活躍する馬もいますが、海外遠征で調子を崩す馬の方が圧倒的に多いのも事実です。
日本で頂点を極めていない馬の遠征は、よほどの勝算がない限り、避けて欲しいな~と思います。
GIの勲章は得られませんでしたが、たくさんの悔し涙や感動を与えてくれたラストインパクト。
2歳から7歳まで、36戦を走り抜き、頑張ってくれました。
獲得賞金は歴代愛馬のNO1で、恐らく、この記録を破る愛馬はなかなか現れないでしょう。
そんなラストインパクトがノーザンホースパークでのんびり出来ることになって本当にホッとしています。
にんじんクッキーを持って、逢いに行ける日が楽しみです。
最後に、思い出のレースの写真を貼って、ラストインパクトへの餞といたします。
(写真は全てシルクHC公式より)
2012.11.25 京都・2歳新馬・芝2000m・川田・優勝
2013.03.23 中京・大寒桜賞・芝2200m・北村友・優勝
2013.04.27 東京・青葉賞(GII)・芝2400m・北村友・3着
2013.08.11 小倉・シンガポールターフクラブ賞・芝2000m・川田・優勝
2013.10.20 京都・菊花賞(GI)・芝3000m・川田・4着
2014.02.02 京都・松籟S・芝2400m・岩田・優勝
2014.02.23 小倉・小倉大賞典(GIII)・芝1800m・川田・優勝
重賞初制覇のこのレースには後にマーメイドSを勝利する
愛馬・シャトーブランシュ(13着)も出走していました。
2014.10.14 京都・京都大賞典(GII)・芝2400m・川田・優勝
2014.12.06 中京・金鯱賞(GII)・芝2000m・川田・優勝
2015.11.29 東京・ジャパンC(GI)・芝2400m・ムーア・2着
2016.03.26 UAE・ドバイシーマクラシック(GI)・芝2410m・モレイラ・3着
※余談ですが、この写真をシルクのホームページから抜き出すのは至難の業でした。
写真の順番はめちゃくちゃで、日付も全く当てにならず、馬番と周りの馬からレースを選定w
写真のサイズもまちまちで、もう少し考えて欲しいですね~。
っと、文句はここまで。
GIは勝てなくても、種牡馬になれなくても、ラストインパクトは私にとって、
かけがえのない名馬です。
今まで本当にありがとう。 お疲れ様でした。
そして、引退後はノーザンホースパークで乗馬として余生を過ごすことに。
このお知らせは本当に嬉しいお知らせです。
牡馬の愛馬が引退後、ノーザンホースパークに繋養されれば最高だと思っていました。
何と言ってもツアー時や牧場見学時に厩舎を訪ねて触れ合うことができますから。
でも、ラストインパクトはノーザンファーム産ではなく白老ファーム産なので、
ノーザンホースパーク入りは難しいのでは?と半ば諦めていました。
種牡馬にはなれずとも、3つの重賞をかってくれた大切な愛馬です。
無事に最高の環境で余生を過ごすことに決まって本当に嬉しく思います。
ご配慮下さった関係者の方々に深くお礼申し上げます。
それでは、ラストインパクトの引退に寄せて、恒例のメモリアル記事を書きたいと思います。
◆ラストインパクト(スペリオルパールの2010 父:ディープインパクト)
(写真は募集時のもの。 シルクHCより)
生涯獲得賞金:5億1558.9万円 募集総額:3500万円
(内、海外賞金7200万円、付加賞:518.9万円)
通算成績: 7-3-5-3-0-18(全36戦)
主な戦績: 京都大賞典(GII)、金鯱賞(GII)、小倉大賞典(GIII)、松籟S、シンガポールTC賞、
大寒桜賞、ジャパンカップ(GI)2着、ドバイシーマクラシック(GI)3着、
天皇賞・春(GI)4着、菊花賞(GI)4着、日経賞(GII)3着、
阪神大賞典(GII)3着、青葉賞(GII)3着、新潟記念(GIII)3着、すみれS2着
所属厩舎: 松田博資厩舎 → 角居勝彦厩舎(松田厩舎解散直前に転厩)
ラストインパクトのデビュー戦は2歳の11月末の京都・芝2000m戦で、
川田騎手とのコンビで嬉しい新馬勝ち。
勝ち方も鮮やかだったので、この時点で「クラシック」を意識させてくれました。
が、2戦目のエリカ賞、年明け初戦のきさらぎ賞(GIII)、すみれSと上手くかみ合わず、
クラシックの第一冠、皐月賞(GI)への出走は諦めることに。
自己条件で確実に2勝目を!と選んだ大寒桜賞を初コンビの北村友騎手を背に豪快に差し切り勝ち。
ダービー出走へ向けて貴重な2勝目をあげてくれました。
レース後の北村友騎手のコメントがとても印象深くて、今でも記憶に残っています。
「レース前から先生に『この馬が今後どうなるかは今日の友一の乗り方で決まるんだからな』
とプレッシャーを与えられていたので結果を出せてよかったです。」(北村友騎手)
松博先生にこんなプレッシャーを掛けられて、レース前はガクブルだったんじゃないかなぁ。
そんなプレッシャーを克服して、結果を出してくれて良かったです。
「春のクラシック」出走を目標に、次走はダービートライアルの青葉賞(GII)。
同じく北村友騎手を背に2番人気で出走したラストインパクトは33秒台の脚で追い込むも
勝ち馬からアタマ・クビ差の3着でダービー出走権を逃してしまいます。
今、思い返しても本当に悔しい、大きな「クビ差」でしたね~。
夏の小倉で1勝を積んで秋は神戸新聞杯(GII)7着から菊花賞(GI)に挑戦して4着と健闘。
勝ち馬からは1.1秒離されましたが、3着馬とは僅かクビ差と頑張りました。
ちょうど牧場見学で追分ファームを訪れており、菊花賞はリリーバレーの応接室で観戦。
あわや馬券圏内の頑張りに、胸が熱くなったのを覚えています。
明けて4歳になったラストインパクトは競走馬生活で一番の充実期を迎えます。
年明け初戦の松籟Sを勝利し、OP入りすると、連勝で小倉大賞典(GIII)も制して重賞初制覇。
秋には京都大賞典(GII)・金鯱賞(GII)の二つの重賞を連勝して暮れの大一番、
有馬記念(GI)に駒を進めました。
ラストインパクトのレースの中で、どうしても悔いが残るのがこの有馬記念(GI)です。
小倉大賞典から7戦連続してコンビを組んだ川田騎手は、ライバル馬の鞍上に決まりましたが、
その馬と川田騎手は初めてのコンビで、結局、一度きりのコンビ。
そしてラストインパクトの鞍上は中山で騎乗したことすらない売り出し中の若手、菱田騎手に。
この乗り替わりには唖然とするしかなかったですし、到底、納得できるものではなかったです。
もう少しチャンスのある騎手だったら、たとえ結果が同じでも納得できたと思うのですが。
5歳世代は阪神大賞典(GII)、天皇賞・春(GI)、札幌記念(GII)、天皇賞・秋(GI)と
出走するも、掲示板付近にはくるものの目立った活躍は出来ずにいました。
4歳の頃より、明らかにパフォーマンスが落ちたと思われましたが、
ムーア騎手とのコンビで臨んだジャパンC(GI)であわやの2着。
牝馬のショウナンパンドラにクビ差差されての2着でしたから、
出資者の素直な気持ちとしては「牝馬なんだから空気読んでよ!!(怒)」っと。
このジャパンC、実はムーア騎手サイドからオファーがあってのコンビ結成で、
結果的に敗れはしたものの、最内をスルスル伸びてきた時は最高に興奮しました!
ラストインパクトのベストレースを選ぶとしたら、勝った3つの重賞よりも、
このジャパンカップを選びます。
そんなムーア騎手の「神騎乗」でした。
明けて6歳となると、松田博厩舎の解散前に、早々と角居厩舎への転厩が決まり、
中山記念を挟んで挑戦したドバイシーマクラシックでポストポンド・ドゥラメンテの3着。
賞金こそ7200万程稼ぎましたが、この遠征後、二度とレースで好走することはできませんでした。
そもそも、勝負付けの済んだ(と私が思っていた)ドゥラメンテと同じレースでは勝ち目もなく、
この遠征でラストインパクトに残っていた余力が使い果たされてしまいました。
海外遠征後も活躍する馬もいますが、海外遠征で調子を崩す馬の方が圧倒的に多いのも事実です。
日本で頂点を極めていない馬の遠征は、よほどの勝算がない限り、避けて欲しいな~と思います。
GIの勲章は得られませんでしたが、たくさんの悔し涙や感動を与えてくれたラストインパクト。
2歳から7歳まで、36戦を走り抜き、頑張ってくれました。
獲得賞金は歴代愛馬のNO1で、恐らく、この記録を破る愛馬はなかなか現れないでしょう。
そんなラストインパクトがノーザンホースパークでのんびり出来ることになって本当にホッとしています。
にんじんクッキーを持って、逢いに行ける日が楽しみです。
最後に、思い出のレースの写真を貼って、ラストインパクトへの餞といたします。
(写真は全てシルクHC公式より)
2012.11.25 京都・2歳新馬・芝2000m・川田・優勝
2013.03.23 中京・大寒桜賞・芝2200m・北村友・優勝
2013.04.27 東京・青葉賞(GII)・芝2400m・北村友・3着
2013.08.11 小倉・シンガポールターフクラブ賞・芝2000m・川田・優勝
2013.10.20 京都・菊花賞(GI)・芝3000m・川田・4着
2014.02.02 京都・松籟S・芝2400m・岩田・優勝
2014.02.23 小倉・小倉大賞典(GIII)・芝1800m・川田・優勝
重賞初制覇のこのレースには後にマーメイドSを勝利する
愛馬・シャトーブランシュ(13着)も出走していました。
2014.10.14 京都・京都大賞典(GII)・芝2400m・川田・優勝
2014.12.06 中京・金鯱賞(GII)・芝2000m・川田・優勝
2015.11.29 東京・ジャパンC(GI)・芝2400m・ムーア・2着
2016.03.26 UAE・ドバイシーマクラシック(GI)・芝2410m・モレイラ・3着
※余談ですが、この写真をシルクのホームページから抜き出すのは至難の業でした。
写真の順番はめちゃくちゃで、日付も全く当てにならず、馬番と周りの馬からレースを選定w
写真のサイズもまちまちで、もう少し考えて欲しいですね~。
っと、文句はここまで。
GIは勝てなくても、種牡馬になれなくても、ラストインパクトは私にとって、
かけがえのない名馬です。
今まで本当にありがとう。 お疲れ様でした。
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