日本テレビが11月30日に放送した音楽番組「ベストアーティスト2011」で、事前に収録した一部の出演者の映像を、スタジオからの生中継であるかのように演出していたことが1日分かった。
同番組は”3時間生放送”と銘打ち、嵐やAKB48など人気アーティストが出演。千葉市の幕張メッセを主会場に中継していた。日テレによると、出演者のう ち平井堅さんと「いきものがかり」の出演部分は11月17日に収録した場面を生中継の放送に挿入する形で放送。その際、幕張メッセから司会者が平井さんら がいる別会場に呼びかける体裁をとり、録画だと知らせるテロップなどは表示しなかった。
日テレ総合広報部は「出演者のスケジュールの都合だった。演出の一部であり、誤解を招いたとするなら遺憾」とコメントした。
東大の丹羽美之准教授(メディア・ジャーナリズム研究)は「スポーツ中継を中心に、収録したものを生放送であるかのように放送することは近年常態化してお り、同様の感覚だったのだろう。このような”疑似生放送”について議論するきっかけになるのではないか」と話している。