当日のパンフレットには、プログラム順に曲の説明と出演者の名前が記されていて、その最後にはもなみ先生のご挨拶が書かれています。
フィナーレのペテネーラは、先生を中心に上級クラスのメンバーと一緒に踊らせていただきました。総勢10名。
4月に急逝してしまった生徒Yさんを偲んで踊るこの追悼曲は、3パート(イントロ・歌振り・足の部分)に分けられます。
当初、先生からこのお話をいただいたときは、通して踊る先生を囲んで、ほかのみんなは各パートを数名ずつ入れかわり立ちかわり踊るということのようでした。
が、振付が始まると、歌振り希望は私1人、足部分希望が1人、あとの7人は全パート通しで踊りたいということになり――
先生を挟んで、前列5名、後列3名でイントロから踊り始め、そこに途中から私が加わり、入れかわってSちゃんが入って締め、という形になりました。
本番または10/7(土)まで配信中の動画を御覧になった方はおわかりかと思いますが――
前列の5名の間に後列の3名が並び、後列の下手端が1つ、ポツンと空いている状態で始まるのです。“その場所”に途中から私→Sちゃんが入るわけですが……
本番、イントロが始まると、下手側に控えていた私には、すぐそこの“その場所”で皆と一緒に踊っているYさんの姿が見えたような気がしたのです……
この発表会にこの仲間と踊る群舞にエントリーしていた彼女。
「一緒に踊ることできたね」
思わず心の中で声をかけてしまっていました。
そして、歌振りを引きつぎ、次へバトンを渡す、そんな感覚――
まるで“その場所”が彼女のためのスペースだったかのよう……いや、結果的に一部しか踊らない人のために空けられたポジションだったわけですが……何か、はじめから神様がこんなふうに考えてくれてたんじゃないかなぁと思わずにいられなかった瞬間でした。
「さようなら、私は行くよ」
そうつぶやいてYさんは天国に旅立っていきました。
どうか安らかに――
最後になりましたが、バックを務めてくださった方々、スタッフの皆さん、いろいろと手を貸してくださった先輩&仲間達、ご来場くださったお客さま……この場にご縁をいただいたすべての皆さまに心から感謝いたします。
ほんとうにありがとうございました!!