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君が送る風

45th Anniversary Concert Tour 2021 〜 Acoustic Tracks〜

来生たかおさんの最新アルバム『追憶』はデビュー45周年を記念して作られた作品です。来生さんが今までに他のアーティストへ提供した曲を今のバンドメンバーさん達がアレンジし直してセルフカバーしたものになります。

来生さんはこれまでにたくさんのアーティスト達に曲を書いてきました。それぞれの人に合った曲を作るという作業はそのアーティストの事を深く理解していないとできない事だと思います。その人の魅力を最大限に引き出し輝かせる事ができるなんて、素敵な才能ですね。

コンサートでの様子を報告したいのですが恥ずかしながら詳しい音楽知識は持ち合わせておりませんので、私がコンサートで見たまま・感じたままをセットリストの順にレポートしていきます。

【注意】内容が長いので「興味ないわ」と思われた方はここで戻られる事をお勧めします🙇‍♀️少しでも興味を持って読んでいただけると嬉しいです。

『トワイライト-夕暮れ便り-』(中森明菜)
深く静かなイントロに乗せて舞台袖より登場、スタンドマイクの前へ。程なくして「こめかみには〜」と歌い出します。そして「絵はがきを」からテンポがアップ。客席のテンションも跳ね上がります。サビの「感じますか〜届きますか〜」ではなんと手の振りが付きます。たぶんリズムを取ってるんだと思うのですがその振りがあまりに可愛かったためこの予想外の出来事に多くのファンがザワつきました。

『夏の落書き』(松たか子)
イントロのチャララ〜♪の部分はプールの水面がキラキラ揺れる景色を想像させます。松たか子さんの歌詞と相まって透明感溢れる爽やかな一曲に仕上がっているなと思いました。

『P・R・E・S・E・N・T』(松田聖子)
照明がピンクになってステージ全体がとても可愛い感じに…😊名古屋公演では言わなかったけれどサビの後のルルル〜の部分は歌詞を忘れたわけではありませんと客席の笑いを誘っていた来生さん。作詞をした松本隆さんが歌詞が浮かばなかったのかなと冗談も飛ばしていました。

『僕等のダイアリー』(H2O)
TVドラマ版「翔んだカップル」の主題歌。2020年のコンサートでも歌われましたが今回はアレンジが一新されとてもアーバンな印象になっています。ギターもカッコイイ。

『恋衣』(林部智史)
ここからは椅子に腰をかけて。林部さんのことはカラオケバトルで知っていて何を歌わせても上手だなと思っていたので来生さんが曲を提供したというニュースを聞いた時は本当に嬉しかったです。来生さんも「彼は本当に歌が上手で特に高音を綺麗に出すんですね」と話していました。阿木燿子さんの艶っぽい歌詞にドキドキしますが来生さんが歌うとどこまでも純粋で程よい色気が漂います。

『愛することを学ぶのに』(やしきたかじん)
MCで彼(やしきたかじんさん)は色っぽく歌うけれど自分にはできないと話していましたが…十分に色っぽかったです。パリの夜景を思わせるようなお洒落なアレンジです(行った事ないけど)。

『悲しいくらいほんとの話』(原田知世)
原田知世さんのデビュー曲。『時をかける少女』が爆発的にヒットしたのでそちらがデビュー曲のように思われがちなんだと話していました。原田知世さんバージョンよりもスローなテンポで曲の後半にかけてリズムも細かくなりどんどん盛り上がっていきます。個人的には「わたしの心さらわないで」の「ないで」の部分が好きです。

『時を輝かせて』(八神純子)
動画がないので比べられないのですが八神さんは彼女らしく華やかに歌われるそうですね。来生さんバージョンではノスタルジックな雰囲気で歌われ、前向きな歌詞と明るい曲調が頑張る女性への応援歌のようになっています。来生さん独特のこぶしが耳をくすぐり、聴けば聴くほど旨味の増すスルメのような一曲です。

『たそがれの苺』
40年前のアルバムに収録されている来生さん自身の曲ですが今回はアレンジがガラッと変わってまるで一編の良質な映画を観ているかのような雰囲気に。後方のスクリーンに黄昏の空が映し出され曲に彩りを添えていました。

ピアノの方へ移動されオリジナルの作品を6曲。
『つまり、愛してる』
『らぶ・れたあ』
『窓辺の女』
『浅い夢』
『Goodby Day』
『夢の途中』

『Goodby Day』『夢の途中』はコンサートでも定番の曲です。バンドメンバーさん達の演奏もますます熱を帯びて会場内のボルテージは最高潮へ。ギターは唸るしドラムも轟く。席がスピーカーの前だった事もあり迫力に圧倒されました。

来生さんはもう一度スタンドマイクの前へ。
『風の気持』
最後の方になって高音を長く伸ばす曲を持ってくるなんて尋常ではありません。とても70歳とは思えない声の伸びで観客を魅了してくれました。この曲が流れると「もうすぐコンサートが終わってしまう」という寂しさと「最後まで頑張って…!」と祈る気持ちが交互に押し寄せます。

一度挨拶をされて退場。アンコールに応え再びステージへ。
先日訃報が伝えられたすぎやまこういちさんと小林亜星さんの話をされ偉大な業績を残した作曲家達を偲んで小林亜星さん作曲の『ギターをひこう』を歌ってくれました。アルバム『余韻』でもカバーされていますがギターの音がより強調されたアレンジで転調するところも楽しく聞かせていただきました。

『永遠…』(布施明)
今回のツアーのラストを飾る曲です。『追憶』に収録されています。この曲もまた高音を長く出さなければいけない難曲なのですが最後まで力強く歌いあげてくれました。この日一番の大きな拍手が会場内を暖かく包み込み私の今年のツアー遠征も幕を下ろしました。

本当なら「おめでとう」「ありがとう」と声に出して伝えたかった。それが叶わない悲しい時を過ごしています。
ツアーに携わるスタッフの皆さんや観客含めファン全員の思いが一つとなって記念すべきアニバーサリーツアーが成功したのだと思います。来生さんにはゆっくり休んでいただいて12月のクリスマスコンサートでまた元気なお姿を見せてほしいなと思いました。

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