リフレックス

コリー専門マザーレイク犬舎　http://motherlakecollie.sakura.ne.jp/index.html

 急激な食欲低下から2週間。ほぼ、何も食べなくなってしまったジロちゃん。

血管肉腫がどこかに転移しているからか、腹水の影響なのか、分かりません。クリスマスのころまでは、あれほどガツガツとしていて、子犬達がこぼしたフードを、一粒残らず拾って食べていたのに。

少し調子が悪くても、食欲があれば安心・・って思いますよね。

ジロちゃんの場合、一見して元気そうにも見えるのに、今も普通に走ったりもしているのに、全く食べません。つまり、何も食べられなくなるくらい、弱っているという感じではないのです。

もともと、食が細くて、あまり食べない子はいますけど、ジロちゃんは他一番イヤシっ子だったのです。そのジロちゃんが食べないのですから、よほどの理由があるのだと思います。

リフレックスという薬があります。

人間の、うつ病に治療薬です。薬剤名はミルタザピン。

副作用として、眠気と食欲増進があります。この副作用を利用して、慢性腎不全などで食欲がない犬猫に投与すると、全く食べなかった子が、食べるようになるのだそうです。

偶然、この薬の事を知りました。人間の薬なので、当然、置いている獣医さんはほとんどないようです。犬猫に投与して場合でも、副作用はほとんどないようでしたし、ぜひ試してみたくなりました。

それで、かかりつけの獣医さんに伺ってみたところ、取り寄せは可能ということで、特別に取り寄せていただけることになりました。もちろん、使用に当たっては、自己責任でということで。

薬価が高い薬なので、お試しということで、とりあえず１週間分。人間用なので、犬への投薬量ははっきりわかりません。先生が調べてくださって、大型犬の場合、半分でよさそうとのことでした。

で、一番大事な事・・・コリーへの、安全性ですが、もともとが人間用なので、確認はできません。まだ新しい薬ですし、適用外ということで、犬猫に使っている獣医さんも少ないようで、前例などもほとんどなし。つまり、やってみないとわからない・・・です。

一か八か・・になりますが、まずは少ない量で様子を見て、害がないようなら、半錠で投与してみることにしました。ネット上では、猫への投与例は多いのですが、犬への投与例はほとんどありませんでした。

薬による食欲増進は、病気が良くなったから食欲が出るのと違って、あくまで「まやかし」でしかありません。だけど、食べないでいて、体力が落ち、抵抗力が落ちるよりもマシ・・・と、思います。強制給餌もまた、大変な苦痛ですし。

金曜日、ワカチーの診察の時に、リフレックスを受け取ってきました。夜は何かあると怖いので、投与は翌日、午前中にすることにしました。まずは用心して、半錠をさらに半分にして、４分の１錠からです。

投与後、３０分ほどでしたでしょうか、ジロちゃんが、何か食べ物を探すような動作を始めたのです。効果が出るのは１時間ほどたってからと聞いていたので、まさか？と、思いましたが、試しにおやつを与えてみると・・。

食べました。しかも、いつものジロちゃんのように、がっついて。

明らかに、何か食べたそうな顔をしていました。調子にのって、他のオヤツを出してみたら、それも食べちゃいました。さらに、ドッグフードも！！

もちろん、食欲が出たからと言って、沢山食べさせると嘔吐する可能性があるので、少量にとどめました。どれくらい効果が続くのか、分からなかったのですが、２時間ほどで元に戻ってしまったので、あまり長くは続かないようでした。人間の抗鬱剤としては、３０時間くらい効果が続くそうですが。

そして翌日、今度は本来の量、半錠を投与してみました。ところがです。今度は全く効きませんでした。もしかして、投与後に嘔吐してしまったのかも・・・と思い、翌日もまた半錠与えてみましたが、やはり最初の時のような食欲は出ず、全く食べないまま・・・・。

慢性腎不全や、末期癌の子でも食べるようになるというのに、それすらダメなんて・・・・。

長く使い続けていれば、効果が薄れるということはあるでしょうけど、たった１回で効果がなくなってしまうなんて、そんなこと、あるんでしょうか？？もしかしたら、消化吸収能力が落ちているからなのかもしれませんが。

もう、強制給餌の流動食は反射的に嘔吐するようになってしまったようで、ますます絶望的になりました。辛い思いをして食べさせているのに、辛い思いをして嘔吐してしまうのなら、いっそ、やらないほうがいいのかも・・・と。

嘔吐しないのはカステラ団子と、蜂蜜団子・・・つまり、強制的に喉の奥に押し込んで、飲みこませているものです。あまり良いやり方ではありませんが、時間にしたら数秒で終わるのと、味がわからないで済む事から、流動食を飲み込ませるよりは、トラウマになりにくいのかもしれません。

それで、昨日届いた冷凍鹿肉・・・フィリップの父、故ケンシロウ君のオーナー様が、定期的に送ってくださるのですが、我が家はいつも茹でて与えています。今日も鍋に入れて、茹で始めたのですが、その時、ふっと思いつきました。

どうせ無理やり喉に突っ込むのなら、鹿肉を食べさせればいいのでは？？

自分からは決して食べないので、肉を食べさせるのはあきらめていたのですが、考えてみたら、強制的に飲み込ませてしまえばいいわけです。完全に茹でてしまうと硬くなるので、レアくらいにとどめておいて、小指の先くらいに小さくカットして与えてみることにしました。もちろん、少しずつです。

まずは、小指の先くらいの塊を３つ。

２時間くらい経過しても、嘔吐しませんでした。調子にのって、また３つ。さらに２時間後、また３つ。

３回目の時、茹でたかぼちゃもついでに強制的に飲みこませてみました。もちろん嫌がりますが、終わったら思いっきり褒めちぎってあげると、ちょっと嬉しそうにします。思えばつっちゃんも、いつもこうして強制的に呑み込ませる作戦で強制給餌していました。あの時はカステラ団子だったなぁ。

鹿肉を嘔吐せずにいてくれたら、あとはカステラ団子や蜂蜜団子、かぼちゃ等、できればa/d缶も少しくらい、食べてくれたら少し安心です。もちろん、食べさせることが、果たして良いのか悪いのか、悩むところですが。

この一週間、お腹周りを測るための、紐につけた印、ほぼ同じです。単純にお腹周りの寸法だけで腹水の量をみるのは正しくないかもしれませんが・・・。

明日は通院日です。治療目的というより、経過観察でしかないかもしれないけど。

 

 

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