さて、僕はもともと小学生くらいの時は、すごいテレビっ子で家に帰るととにかくテレビを観たりゲームに夢中になっていました。今も昔も変わらない他のこども達と同じような感じだったと思います。当時のアニメや音楽番組とかが特に好きで観ていました。
そんな中、レコードとかCDとかを持っているのが、友達の間でちょっとしたステイタスになっていました。今から思えば音楽が好きというよりも、友達と音楽についての会話についていきたかっただけのような気がしています。なかなか音源を買うことができない僕は、ひたすらレンタルショップに通って、いろいろアルバムを借りて聴いてた記憶があります。確かそれは中学生くらいの頃だったかと思います。
高校生になると、バイトをし始めましたのでそのお金でかなりの数のCDを借りたり聴いたりしたと思います。何がよかったって、音楽好きの友達がたくさんできたのと同時に、楽器を始めるきっかけもその会話の中から行動に出たからです。音楽の話って、何かとすごく盛り上がるんですよ。周りには、洋楽系のロックや邦楽の流行りの音楽好きの人が多かったので、基本的にはそういったものばかりを聴いていました。で、その仲間のうちの1人がいらないCDを安く譲ってくれる話がありました。そのアルバムが
「MINTJAMS / CASIOPEA」
です。いやホンマびっくりでした。当時の僕には理解できないけどすごくかっこいい。ベースとドラムがこんなにかっこいいバンドを将来、絶対にやりたいって考えたんです。今聴いてもやはりこのアルバムの曲は難易度が高いと思いますので、なかなかできないと思います。当時、そんな思いもありましたので、このアルバムを超える好きな音楽って実は当面出会えなかったんです。ましてや、このアルバムの曲を演奏できるバンドを当分組めるはずもないよなあって思いました。
で、何をしたかというと、世の中には自分の知らない音楽がたくさんあって、きっとさらに好きになるであろう曲がどこかにあるはずだって考えたんです。ということで、10代の後半はさらに輪をかけてむさぼりいろんな音楽を聴くようになりました。大学生になって、軽音楽部に入ったのですが、とにかく人数が多かったんです。たぶん100人は超えていたかと思います。その中に、同級生のえべっさん(ドラム→ボーカル)、松っさん(ギター)、宮ちゃん(ドラム)のこの3人がすごい音楽オタクで、ホンマいろいろ教えてもらいました。僕と合わせた4人でバンドを組んだりもしていました。いやホンマ世の中って、数えきれないくらいの曲があるんだなって当時しみじみ感じた次第です。この3人には、主に洋楽系のロックやファンクを教えてもらいました。大学の軽音楽部では、邦楽ポップスのバンドや、ジャズのバンドとかにも誘われて他たくさん参加させてもらいました。その中で各メンバーの人からいろいろ好きな音楽を教えてもらって、聴くようにしていったんです。好きになる曲もあればそうでもない曲もそれぞれたくさんありました。
当時、僕自身がよくなかったなあと思うことがありました。曲に対して多かれ少なかれ優劣を付けてしまっていたことです。先にも書いたようにたくさん聴いていたのですが、好き嫌いも含めて勝手に上手い下手とかを論じる自分もいたんです。今から考えるとホント情けないなあって思います。このバンド、上手いからかっこいいみたいな。。。なので、ある程度周りよりも音楽をたくさん聴いてて知っているなあって、しょうもない自信から音楽の良い悪いを偉そうに論じている自分がいました。ホントダメな感じでした。そんなダメなまま20代前半を駆け抜けていきます。
そして、そんな考えが一掃されるキッカケになることがありました。20代の頃に京都にあるRAGという老舗のライブハウスで、レゲエのトリビュート的なLIVEを企画しているので参加しないかというお誘いをこんな僕にかけてもらえたんです。あまり興味がなかったジャンルでしたが、とりあえず参加させてもらったんです。曲を聴いて耳コピして譜面に起こしてみたらそれほど難しくないなあって思っていたんです。が、リハーサルに行くと全然ノリが出ない、おまけにリズムの取れない曲があったりする。もう自己嫌悪満開でした。で、原曲を何回も何回も聴いて自分なりの研究をしたんです。でもダメでした。とりあえず、ライブ本番の方はそれなりで演奏はしたのですが。。。って感じでした。打ち上げの時に、もっと楽しんで曲を聴けるようになるといいかもってアドバイスをもらいました。
しばらく間が空いてから、偏見無しでそれらの曲を聴いたんです。すると、単純にかっこいい。フレーズなんかも久しぶりに弾いてみたらスッと弾ける。。。僕の中で何かが変わった瞬間でした。それから、昔嫌いだなあって思ってた音楽とか曲を聴いてみたんです。いやいやかっこいい。。。自分の中でかなりの変わりようでした。
その出来事から、僕は基本的に今まで聴いてなかった音楽や新しい音楽をなるべく聴くようにしています。好きとかそうでないっていうのは、主観でありいろいろな要素もあると思うので否定はしません。でも、何かしらの楽器をたしなむのにいろいろな音楽を知っていると、とても有効になるのは間違いないと思います。いろんな音楽をバンドとかで演奏するといった経験値的になると、時間がかなりかかるかと思います。とりあえずはたくさん聴いてみて、こんなのがあるんだって知るところからが大事かなあって思います。
音楽は、狭く深くではなく広く浅く聴いていくのがお勧めかなあって思っています。
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