A:青年誌と少年誌の違いは何かというと、その名前のとおり雑誌の対象読者年齢です。「なあんだ」と思ったでしょうが、そもそも青年誌の始まりを辿ればそこに行き着きます。それまで漫画雑誌といえば少年、つまり小・中学性を対象としたものでしたが、漫画が普及し、読者層が持ち上がるに伴い、従来の小・中学性を読者層に据えた作品に飽き足りない年齢層に向けて「青年漫画誌」が創刊されました。その青年誌も時代とともに対象年齢が細分化され、ヤング誌と呼ばれるものが生まれましたし、少年誌のほうも低年齢向けに児童向けの漫画誌へと分化が行われました。対象年齢としては児童向け漫画誌がだいたい幼稚園・保育園年長組以上、少年誌が小学校高学年以上、ヤング誌が中学生以上(ローティーン以上)、青年誌が高校生以上(ハイティーン以上)が目安だと考えてください。そこで重要なポイントは対象読者年齢は、下限で設定されているということです。つまり、少年誌は10歳そこそこの少年に読ませても問題ないと判断される表現でなければなりませんし、理解できてなおかつ面白いと思ってもらわなければなりません。実際には少年誌の読者自体に持ち上がりが起こっているため、どの週刊少年誌でも平均年齢をとると30代になっているのですが、読者年齢はあくまで小学校高学年から中学生を想定して雑誌が作られています(同じ少年誌でも雑誌によって対象年齢は異なりますが)。従って、少年誌では読者に期待する理解力のハードルを下げて、曇りない倫理観に支えられたわかりやすく明快な展開とキャラクターの心情描写や行動原理、爽快なカタルシスが要求されますし、そこが広い年代に受け入れられる少年誌というものの魅力でもあります。一方、キャラクターの内面描写により踏み込みたい、通常の倫理観を逸脱した主人公を描きたい、社会の歪みや人間性の淀みを追及したい等々、少年誌の想定対象読者には理解しづらかったり共感を得られない作品を描きたいのであれば、ヤング誌も含めた広義の青年誌の中から自分の作風や志向に向いた雑誌を選びましょう。
A:青年誌と少年誌の違いは何かというと、その名前のとおり雑誌の対象読者年齢です。「なあんだ」と思ったでしょうが、そもそも青年誌の始まりを辿ればそこに行き着きます。それまで漫画雑誌といえば少年、つまり小・中学性を対象としたものでしたが、漫画が普及し、読者層が持ち上がるに伴い、従来の小・中学性を読者層に据えた作品に飽き足りない年齢層に向けて「青年漫画誌」が創刊されました。その青年誌も時代とともに対象年齢が細分化され、ヤング誌と呼ばれるものが生まれましたし、少年誌のほうも低年齢向けに児童向けの漫画誌へと分化が行われました。対象年齢としては児童向け漫画誌がだいたい幼稚園・保育園年長組以上、少年誌が小学校高学年以上、ヤング誌が中学生以上(ローティーン以上)、青年誌が高校生以上(ハイティーン以上)が目安だと考えてください。そこで重要なポイントは対象読者年齢は、下限で設定されているということです。つまり、少年誌は10歳そこそこの少年に読ませても問題ないと判断される表現でなければなりませんし、理解できてなおかつ面白いと思ってもらわなければなりません。実際には少年誌の読者自体に持ち上がりが起こっているため、どの週刊少年誌でも平均年齢をとると30代になっているのですが、読者年齢はあくまで小学校高学年から中学生を想定して雑誌が作られています(同じ少年誌でも雑誌によって対象年齢は異なりますが)。従って、少年誌では読者に期待する理解力のハードルを下げて、曇りない倫理観に支えられたわかりやすく明快な展開とキャラクターの心情描写や行動原理、爽快なカタルシスが要求されますし、そこが広い年代に受け入れられる少年誌というものの魅力でもあります。一方、キャラクターの内面描写により踏み込みたい、通常の倫理観を逸脱した主人公を描きたい、社会の歪みや人間性の淀みを追及したい等々、少年誌の想定対象読者には理解しづらかったり共感を得られない作品を描きたいのであれば、ヤング誌も含めた広義の青年誌の中から自分の作風や志向に向いた雑誌を選びましょう。