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そして世界は遠くを見ていた
ロバート・P・ロックウッド - 2010年3月1日
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カトリックの都市伝説は通常、十字軍、異端審問、戦時中の教皇ピオ12世など歴史的事実に基づいているが、現実はねじ曲げられ、改ざんされている。真実はプロパガンダの中で失われ、カトリック教会に関わる過去についての我々の文化的理解は、何世紀にもわたる反カトリックプロパガンダによって形成された常識に過ぎなくなるのである。
しかし、カトリックの都市伝説にはもう一つ、カトリック文化的健忘症と呼ばれるものがあります。それは、カトリック教徒とカトリック教会に対して行われた茶番劇に関する歴史的な記憶喪失の集合体である。いくつかの例を挙げてみましょう。英国では300年にわたり、カトリック教徒のみを対象とした警察国家が組織されました。1930年代には、スペインで左翼勢力により、罪のない司祭や修道女が何人も殺害されました。米国では37州の憲法に残るブレイン修正条項は、カトリック学校の破壊のみを目的として立法され、失敗しましたが、今でも残っています。数え上げればきりがない。
教皇庁の末期は、このカトリック文化の健忘症の良い例である。カトリック教徒であろうとなかろうと、礼儀正しい会社で教皇庁のことを話題にすると、困惑した顔をされるか、せいぜいカトリックの都市伝説を聞かされる程度であろう。この伝説によれば、教皇庁は中世のイタリアの一部で、教皇の領地として運営され、19世紀にイタリアの愛国者たちがイタリアを統一したときに消滅したという。しかし、この伝説には、教皇庁がヨーロッパの歴史上、最も古い統一統治国家であったことは書かれていない。また、19世紀のヨーロッパとアメリカが無関心でいる間に、教皇庁は積極的な土地買収によって一掃されたということも、文化的健忘症として忘れられているか、無視されている。
暗黒からの光』（スティーブ・ワイデンコップ著）の画像｜Catholic Answers Press
ペピンの贈り物
教皇庁はイタリア半島にあり、何世紀にもわたって教皇庁が統治してきた土地である。その歴史は、8世紀の「ペピンの寄進」に直接さかのぼることができる。しかし、イタリア半島中央部における国家のルーツは、4世紀から8世紀にかけて、西ローマ帝国の権威が崩壊し、指導者が不在となった時代にまでさかのぼることができる。東ローマ帝国（コンスタンチノープル）がこの地域で実権を行使することが難しくなったため、教会が存在する政府を供給したのである。
シャルル・マルテルの息子でシャルルマーニュの父であるペピンが756年に認めたのは、この事実上のローマ法王の支配であった。その後11世紀にわたり、ローマを中心とする教皇庁は、その規模に差はあるものの、歴代の教皇が時間的主権者として統治を行った。
しかし、18世紀末から19世紀初頭にかけてのフランス革命とナポレオン・ボナパルトの影響により、教皇庁は終焉の時を迎える。
精神的権威と時間的支配
1796年、ローマを含む現在のイタリア中部の大部分を占める教皇庁。その1年後、教皇ピウス6世は侵攻してきたフランスによって、教皇庁の事実上の破壊を受け入れることを余儀なくされた。フランス軍はローマに侵入し、末期症状のピウスは捕虜として連行された。1799年8月、フランス軍に幽閉されたまま死去した。
後継者のピウス7世は、ナポレオンが全権を握るとローマに戻り、教会に対して穏健な立場をとるように見えた。しかし、「全イタリアの王」を目指すナポレオンは、短期間のうちにローマを再びフランスに占領させ、大砲を教皇庁に向けさせた。
1809年7月、ピウス7世は前任者と同様、教皇庁の君主としての退位を拒否したため、フランス軍に逮捕された。4年後、フランスに追放された。しかし、ナポレオンの敗北により、1814年5月24日、ピウスはローマに戻り、生きた殉教者として迎えられた。ナポレオン戦争が終結したウィーン会議では、教皇領が復活した。
教皇庁が混乱する中、ナポレオンはピウスを支配し、聖父の精神的権威は損なわれていた。教皇庁が復活すると、教会では教皇職の自由は、他の支配者や国家に従属しない現世の支配者として保障された自由と同一視されるようになった。
ピウスの後継者であるレオ12世（1823-1829）とグレゴリウス16世（1831-1846）は、この新しい世界に厳然と立ち向かった。教皇レオは、教皇領の支配を揺るぎないものにするために、厳しいとも言える努力を重ね、ヨーロッパの王家を疑うことなく支持する外交政策をとった。教皇グレゴリウスは、ポーランド教会を激しく迫害したロシア皇帝に対するポーランド・カトリック教徒の蜂起を非難するなど、その方針を貫く。
しかし、ヨーロッパの政治情勢が変化する中で、教会は厳しい試練に直面する。ヨーロッパで生まれた新しい「自由主義」政権は、教会を迫害した。
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そして世界は遠くを見ていた
ロバート・P・ロックウッド - 2010年3月1日
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カトリックの都市伝説は通常、十字軍、異端審問、戦時中の教皇ピオ12世など歴史的事実に基づいているが、現実はねじ曲げられ、改ざんされている。真実はプロパガンダの中で失われ、カトリック教会に関わる過去についての我々の文化的理解は、何世紀にもわたる反カトリックプロパガンダによって形成された常識に過ぎなくなるのである。
しかし、カトリックの都市伝説にはもう一つ、カトリック文化的健忘症と呼ばれるものがあります。それは、カトリック教徒とカトリック教会に対して行われた茶番劇に関する歴史的な記憶喪失の集合体である。いくつかの例を挙げてみましょう。英国では300年にわたり、カトリック教徒のみを対象とした警察国家が組織されました。1930年代には、スペインで左翼勢力により、罪のない司祭や修道女が何人も殺害されました。米国では37州の憲法に残るブレイン修正条項は、カトリック学校の破壊のみを目的として立法され、失敗しましたが、今でも残っています。数え上げればきりがない。
教皇庁の末期は、このカトリック文化の健忘症の良い例である。カトリック教徒であろうとなかろうと、礼儀正しい会社で教皇庁のことを話題にすると、困惑した顔をされるか、せいぜいカトリックの都市伝説を聞かされる程度であろう。この伝説によれば、教皇庁は中世のイタリアの一部で、教皇の領地として運営され、19世紀にイタリアの愛国者たちがイタリアを統一したときに消滅したという。しかし、この伝説には、教皇庁がヨーロッパの歴史上、最も古い統一統治国家であったことは書かれていない。また、19世紀のヨーロッパとアメリカが無関心でいる間に、教皇庁は積極的な土地買収によって一掃されたということも、文化的健忘症として忘れられているか、無視されている。
暗黒からの光』（スティーブ・ワイデンコップ著）の画像｜Catholic Answers Press
ペピンの贈り物
教皇庁はイタリア半島にあり、何世紀にもわたって教皇庁が統治してきた土地である。その歴史は、8世紀の「ペピンの寄進」に直接さかのぼることができる。しかし、イタリア半島中央部における国家のルーツは、4世紀から8世紀にかけて、西ローマ帝国の権威が崩壊し、指導者が不在となった時代にまでさかのぼることができる。東ローマ帝国（コンスタンチノープル）がこの地域で実権を行使することが難しくなったため、教会が存在する政府を供給したのである。
シャルル・マルテルの息子でシャルルマーニュの父であるペピンが756年に認めたのは、この事実上のローマ法王の支配であった。その後11世紀にわたり、ローマを中心とする教皇庁は、その規模に差はあるものの、歴代の教皇が時間的主権者として統治を行った。
しかし、18世紀末から19世紀初頭にかけてのフランス革命とナポレオン・ボナパルトの影響により、教皇庁は終焉の時を迎える。
精神的権威と時間的支配
1796年、ローマを含む現在のイタリア中部の大部分を占める教皇庁。その1年後、教皇ピウス6世は侵攻してきたフランスによって、教皇庁の事実上の破壊を受け入れることを余儀なくされた。フランス軍はローマに侵入し、末期症状のピウスは捕虜として連行された。1799年8月、フランス軍に幽閉されたまま死去した。
後継者のピウス7世は、ナポレオンが全権を握るとローマに戻り、教会に対して穏健な立場をとるように見えた。しかし、「全イタリアの王」を目指すナポレオンは、短期間のうちにローマを再びフランスに占領させ、大砲を教皇庁に向けさせた。
1809年7月、ピウス7世は前任者と同様、教皇庁の君主としての退位を拒否したため、フランス軍に逮捕された。4年後、フランスに追放された。しかし、ナポレオンの敗北により、1814年5月24日、ピウスはローマに戻り、生きた殉教者として迎えられた。ナポレオン戦争が終結したウィーン会議では、教皇領が復活した。
教皇庁が混乱する中、ナポレオンはピウスを支配し、聖父の精神的権威は損なわれていた。教皇庁が復活すると、教会では教皇職の自由は、他の支配者や国家に従属しない現世の支配者として保障された自由と同一視されるようになった。
ピウスの後継者であるレオ12世（1823-1829）とグレゴリウス16世（1831-1846）は、この新しい世界に厳然と立ち向かった。教皇レオは、教皇領の支配を揺るぎないものにするために、厳しいとも言える努力を重ね、ヨーロッパの王家を疑うことなく支持する外交政策をとった。教皇グレゴリウスは、ポーランド教会を激しく迫害したロシア皇帝に対するポーランド・カトリック教徒の蜂起を非難するなど、その方針を貫く。
しかし、ヨーロッパの政治情勢が変化する中で、教会は厳しい試練に直面する。ヨーロッパで生まれた新しい「自由主義」政権は、教会を迫害した。
