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どのような「所見」と通知したのか、「さらなる対応」はどのようなものなのか、まったく判然としない。まさに、木で鼻をくくったような表現の羅列ではないだろうか。

・「2023年3月まで一年間で性虐待の申し立ては4教区、5件」とは―”ガイドライン”決定から2年半かかって「日本の教区における性虐待に関する監査報告」
(2023.9.23 カトリック・あい)
 日本カトリック司教協議会が19日、「2022年度日本の教区における性虐待に関する監査報告」をカトリック中央協議会のホームページで発表した。世界で聖職者による性的虐待が大きな問題になる中で、日本の司教協議会は2021年2月になって「未成年者と弱い立場におかれている成人の保護のためのガイドライン」決定、公表した。それによれば、「日本カトリック司教協議会は、各教区における本ガイドラインの遵守状況を確認し、監査結果を公表する」としているが、どのようなペースで監査を実施し、いつ発表するのか、定かでなかったが、ガイドライン決定から2年半たって、ようやく一回目の監査結果が明らかになった。
 ただ、その内容を見ると、「各教区から提出された確認書によれば、2022年4月から2023年3月の間に性虐待の申し立てがあったのは4教区、5件であった。司祭・修道者の研修を実施した教区は10教区、性虐待被害者のための祈りと償いのミサを実施した教区は15教区、教区内における性虐待防止に関する行事・研修会を実施した教区は5教区であった」とするだけで、具体的な教区名、申し立ての内容などは明らかにされず、「性虐待の申し立てのあった各教区には、監査役から提出された調査報告書に記載された所見を通知し、ガイドラインに基づいてさらなる対応をするよう求めた」とあるだけで、どのような「所見」と通知したのか、「さらなる対応」はどのようなものなのか、まったく判然としない。まさに、木で鼻をくくったような表現の羅列ではないだろうか。
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 「ガイドライン」には冒頭で、「教皇ヨハネ・パウロ二世は2002年4月23日、米国の枢機卿と司教協議会代表にあてた声明で、子どもに対する性虐待は「いかなる基準によっても悪であり、社会から正当に罪悪と見なされるものであって、神の目には忌まわしい罪である」と述べました。未成年者と弱い立場におかれている成人(以降、未成年者の表記に含める。)を守ることは、教会の使命の不可欠な事柄です。日本の司教協議会もこの使命を真摯に受けとめ、2002年以来、さまざまな形で取り組んできました2。わたしたちは、この歩みをさらに徹底するために本ガイドラインを作成し、日本の教会に委ねられている未成年者のいのちを守る使命を果たしていきます」と約束していた。
 そして「おわりに」で、「教会における性虐待、性暴力を根絶できるかどうかは、司教や修道会責任者をはじめ、信徒を含む教会全体の強い責任感と意志にかかっています。わたしたちは、今も苦しみの中にいる被害者への寄り添いを大切にするという姿勢を徹底しながら、キリストが望まれる教会共同体建設を目ざし、弱い者の側にたつキリストの生き方に徹底的に従う教会のあかしを目に見えるものにしていく努力をしなければなりません」と述べ、「同時に、組織内だけで問題を解決しようとする内向きの姿勢を変えていくことも喫緊の課題です。そのためにはしかるべき情報を公開し、教会内外を問わず多くの人の意見に耳を傾け、その協力を仰いで、教会としての決断に反映させるシステムを作る必要があります… 私たちの決意を込めたこのガイドラインが、日本における『すべてのいのちを守るため』の教会と社会づくりに寄与する指針となることを願ってやみません」と決意を語っていた。
 今回の監査報告に、そのような約束、決意が具体的に読み取れるだろうか。長崎教区では、聖職者から性的虐待を受け、さらにその問題に関する高位聖職者の心無い言葉でPTSDを発症した女性に対して、長崎地方裁判所から被告の教区に対し損害賠償命令が出された。仙台教区では、性的虐待被害者の女性の訴えを受けた仙台地方裁判所が、原告の女性と仙台教区に和解協議に入るよう命じたものの、1年以上経ても、教区側が原告が求める誠実な謝罪を拒み続け、9月初めに再び公判が再開する事態になっている。この二つに共通するのは、ガイドラインの言う「今も苦しみの中にいる被害者への寄り添いを大切にするという姿勢を徹底しながら、キリストが望まれる教会共同体建設を目ざし、弱い者の側にたつキリストの生き方に徹底的に従う教会のあかしを目に見えるものにしていく努力をしなければなりません」とは程遠い実態でなかろうか。
  監査報告をまとめた「未成年者と弱い立場におかれている成人の保護のためのガイドライン」運用促進部門に、内容表現に限界があるとすれば、監査報告に書かれたこと、書かれていないことも含めて、司教協議会として、「今も苦しみの中にいる被害者」そして多くの関係者に、日本全国の信者に対して、「弱い者の側にたつキリストの生き方に徹底的に従う教会のあかしを目に見えるものにしていく努力」を改めて表明するとともに、具体的な姿勢を表明する必要があると思われる。

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