カルシウムの望ましい摂取量
日本人の食事摂取基準は、健康な人を対象として、健康の保持・増進、生活習慣病予防のためのエネルギー及び栄養素の摂取量の基準を示したものであり、科学的根拠に基づくことを基本として策定されています。
カルシウムの食事摂取基準は、カルシウムの体内蓄積量や吸収率などに関わるデータを基に算定されています。【表2】は1歳以上の推奨量及び耐容上限量の値を抜粋したものです。推奨量は、不足しないために摂取することが望ましい量を示しています。耐容上限量はこの値以上の量を摂取すると、過剰摂取による潜在的な健康障害のリスクが存在することを示しています。日本人の通常の食品からの摂取で耐容上限量を超えることは非常に少ないと考えられますが、サプリメントなどを利用する場合には注意が必要です。
表2. カルシウムの食事摂取基準(mg/日) ―1歳以上、推奨量及び耐容上限量―[3]年齢区分男性女性推奨量耐容上限量*推奨量耐容上限量1~2歳3~5歳6~7歳8~9歳10~11歳12~14歳15~17歳18~29歳30~49歳50~64歳65~74歳75歳以上
450 | ― | 400 | ― |
600 | ― | 550 | ― |
600 | ― | 550 | ― |
650 | ― | 750 | ― |
700 | ― | 750 | ― |
1,000 | ― | 800 | ― |
800 | ― | 650 | ― |
800 | 2,500 | 650 | 2,500 |
750 | 2,500 | 650 | 2,500 |
750 | 2,500 | 650 | 2,500 |
750 | 2,500 | 650 | 2,500 |
700 | 2,500 | 600 | 2,500 |
*17歳以下については耐容上限量が設定されていません。この年齢区分において耐容上限量を設定するための科学的根拠が十分でないためです。耐容上限量が設定されていないことは、多量摂取を勧めるものでも多量摂取の安全性を保証するものでもありません。
骨粗鬆症の予防のための食生活のポイント
骨の健康のためにはカルシウムの摂取が重要ですが、それだけではありません。カルシウムの吸収を促進するビタミンD、骨へのカルシウムの取り込みを助けるビタミンKなど、様々な栄養素も必要です。エネルギーと栄養素を過不足なく摂取することが大切です。
■1日3回の規則正しく、バランスのとれた食事をとりましょう。