フィッターの独り言

ゴルフショップ「マスターズゴルフ」のフィッターが徒然なるままにつぶやいてます。

球が上がらないのはシャフトのせいだった。

2006年03月19日 21時03分33秒 | ゴルフフィッティング

ホームページを見て。」と、ご来店下さったのは宇部市の
“S”様。現在はテーラーメイドのr5シリーズのフルセッ
トを揃えておられ、「ウッドは良いのだがアイアンの調子が
悪い。」
と仰る。
「この前はキャロウェイのX-18アイアンを使っていたが
、それはもっと悪かった。」
とも。

フィッティング前にお持ちになったr5のW1とI5のスペ
ックを測定しながらお話を伺っていて、大変恐縮だが、「人
気があるから良いだろう」とお買いになっていた様子があり
あり。そして「ウッドとアイアンを同じメーカーで揃えれば
良い。」ともお考えになっていたようで、これも問題があ
り。

いつも通り「眼鏡を買うのと同じです。検眼もせずに買う事
はないでしょう。いくら人気ブランドでも度が合わなければ
駄目ですよね。」とブランドではなくスペックの大切さを力
説させて頂く。

アイアンからフィッティングを始め、ご自分のr5 NS-
950(R)を打って頂くとトゥー寄りに打点が外れ、球筋
の多くはドロップ気味にダッグフックしている。
ご自分でも「上がらない。」との事。これはシャフトのアン
マッチングだろうと推測して、手元調子のカーボンシャフト
で打って打って頂くと随分とセンター寄りに。

スイングに寄るが、“S”様の場合はヘッドスピード:I6
で36m/sとそんなに速くはないが、腕力自体は強く、いわゆ
るチップ側の撓りが大きいとタイミングが合わせにくく早く
ヘッドが返ってしまい、トゥー側からボールに当たってしま
う現象が出ていると思われる。

NS-950と言うシャフトは人気があって市販品の多くが
採用しているが、バット側の剛性がある割にチップ側の剛性
が低いせいか、結構神経質なシャフトだと思う。
NS-1050になるとかなり改善されるが、どちらにして
も先調子系である事は変わりない。

10本ほどのシャフトを試して頂き、ミズノのカタログ外商
品のツアースピリット380i(R)が断トツの好成績であ
る。打痕が殆どセンターに集中するのである。DG SL(R
300)もまずまずであったが、ツアースピリット380i
(R)には及ばず、即決でこのシャフトにMP-27ヘッド
でカスタムオーダーさせて頂く事に。

W1の方は特に問題はないと判断させて頂き、新しいアイア
ンとのフィーリングを揃えるべく、シャフトとヘッドに少し
鉛を貼って調整させて頂いた。

「早くホームページを見ていれば良かった。」と仰りながら
ご自分の診断結果と新しく造るアイアンのスペックを事細か
に記入しておられた“S”様。
一週間ほどお待ち頂くようにお願いしてお見送り。

※画像はフィッティング用に同じヘッドに各種シャフトを
 装着してカスタムオーダーしたテスト用の6番アイアン。


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