エアジンに音楽評論家でライターの佐藤英輔さんがいらして下さり、ライブレポートを書いて下さいました。
得難い詩情や余情が舞う。音楽のもう一つの素敵がゆらゆら立ち上がる。実は、あまりに手触りが良かったので、橋本眞由己のオリジナル曲だけでまとめてもいいのではとも思えたのだが、それを伝えると、太田の個性が生きる方向で選曲を考えたとのこと。なるほど、その答えには頷く。2人は2018年からときに一緒にするようになったそうだが、ちゃんと息遣いを重ねるデュオ表現の美味しいあり方の一つを提示していた。
橋本眞由己+太田惠資
2021年10月24日 音楽 横浜・エアジン は現在「なんでも音楽祭2021秋」というジャズ・ビヨンドの帯公演をやっていて、この出し物はその一環にあるよう。ヴォーカルとピアノの橋本眞由己(2009年11月19日、2010年9月14日、2013年2月22日、2021年8月14日)とヴァイオリン(と少し即興ヴォーカル)の太田惠資(2001年3月24日、2003年5月22日、2004年10月10日、2005年2月19日、2016年9月27日、2018年7月7日、2019年10月16日)によるデュオの公演を見る。MCは主に橋本がしたが、ときに返す太田の話がなかなかにウィットに富む。豊かな人だな。 冒頭のほうは橋本のシンガー・ソングライター然とした、ちゃんと歌詞を持つ自作曲を披露したのだが、それには大きく感心。もう非の打ち所のない、ジャズその他も知る機微溢れる大人のポップ・ソングというれしい味わいにあふれていたもの。いい歌書くなと、頷く。他にも姉の橋本一子のもう少し広がりのあるスキャットを入れる曲や誰かの曲を根の置くもの(説明したかもしれないが、忘れちゃった)も伸縮性に富む形で披露する。そして、それら決して簡単ではない仕様を持つ曲群に太田は合いの手演奏を入れたり、間奏部の演奏を入れたりする。実は内心、うまくつけられるかヒヤヒヤもんで演奏していたということだが、悠然悠々としたものに聞こえました。彼は基本通常のヴァイオリンを弾くが、何曲かではエフェクターをつないだ電気ヴァイオリンも弾いた。得難い詩情や余情が舞う。音楽のもう一つの素敵がゆらゆら立ち上がる。実は、あまりに手触りが良かったので、橋本眞由己のオリジナル曲だけでまとめてもいいのではとも思えたのだが、それを伝えると、太田の個性が生きる方向で選曲を考えたとのこと。なるほど、その答えには頷く。2人は2018年からときに一緒にするようになったそうだが、ちゃんと息遣いを重ねるデュオ表現の美味しいあり方の一つを提示していた。
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