今宵は『ハイクラス』から管理人的には、今まで見聞きしてきたセリフの中でも最高傑作ではないかと思われるこのセリフにしました。このセリフは…
ヨウルは入学パーティーの際に息子のイチャンをロッカーに閉じ込め、窓ガラスに口紅で「Welcome」と書いた上に、後日「You are not alone」のメッセージカードが添えられた花束を送ってきた人物が自殺した夫と関係のあったチャ・ドヨンではないかと疑いを持ちました。しかし、納得のいかない点もあったので、花束を送ってきた主を探そうと、かつて勤めていた弁護士事務所の事務長に電話をかけると、番号追跡をしてくれる興信所を教えてくれるよう依頼しました。
その後事務長は自分の友人だといってオ・スンサンという人物をメールで紹介してきました。ヨウルが待っていたところ、後日そのオ・スンサンからメールが届き、書かれた契約条件を読んで納得したヨウルは、夫とチャ・ドヨンとの関係や、歓迎の日のチャ・ドヨンの行動、宅配で届いた花束の本当の送り主は誰かを調査してほしい、と依頼しました。
こうしてヨウルはオ・スンサンと依頼人と興信所の探偵という関係でメールだけのやり取りを開始し、スンサンからの情報提供でドヨンではなくジウンの仕業であるとがわかってきました。
そんなある日、ヨウルが受け取ったスンサンからのメールに書かれていた文章題がこのセリフになります。
「不馴れな土地では一番身近な人にご用心。」
なんともマクチャンドラマらしい、思わず寒気の走るセリフです。引っ越し先でも旅先のでも、なれない土地で必ず最初に親しくなる人がいますよね(笑)その人の素性をよく知らなくても、とりあえず右も左もわかりませんから、その人を信頼して頼ることになります。例えば『坊っちゃん』でもそうですよね。何も知らない坊っちゃんは、山嵐を頼りますが、一度仲たがいをしましたに、その紹介先の下宿のいか銀には骨董屋の亭主がいましたよね(笑)
数多の推理小説やサスペンスドラマが成り立つのも、人のこうした一番身近な人には簡単に心を許してしまう心理があるのも一因かもしれません。また、仮想社会で流行るロマンス詐偽もこれが原因でしょう。ネット社会という誰がいるのかわからないヤバい社会なのにそこで身近になった実際はいるのかいないのかもわからないのに大金を振り込んでしまう…。
そんな人の心理を射貫いた見事なセリフですね。
ヨウルの場合は、端から保護者から目の敵にされていましたが、そんな中でナユンだけがヨウルの味方となって今までヨウルを助けてくれていました。ところがヨウルはこのメールを受け取った直後、息子のイチャンの退学処分署名簿のトップにナユンの名前を見つけて愕然とさせられることになります。