今日は予定どおり『蝶よ花よ』からこのセリフになります。このセリフは…
兄のギュチョルの猛反対でドゥホとの仲を割かれたギュソンでしたが、どうしても会わずにいられなくなり、ドゥホの元を訪れました。しかしドゥホは再会を喜ぶどころか、けんもほろろにギュソンを追い返してしまいました。というのもドゥホはギュチョルと、二度とギュソンには会わない、と約束を交わしていたからです。それを知らないギュソンは様変わりしたドゥホのことが不安になり、追い出されたあとに言った言葉がこのセリフになります。
「去るもの日々に疎し」。ギュソンとドゥホのように親しかった間柄でも、離れ離れになると、月日が経つにつれ疎遠になっていく、生きている者どうしてもそうなのだから況んや亡くなった者は、そんな意味ですよね。これも中国由来でして『文選』という南北朝時代の書物に書かれているようです。ただ原文は更には続きがありまして。
「来たる者は日に以て親し」
逆にこちらへ近づいてくるものは日増しに親しくなる、ということです。人の生きざまを見事に言い当ててますね!