2024/~「カメラは知っていた」(Ⅱ)～(Evening）※蔵出しUp

※表紙画　イメージ　GooglePhotoより

【GWスペシャル：”カメラは知っていた”(蔵出し）」より

今夜はこれで👉モーツァルト: クラリネット五重奏曲 イ長調 K.581：第2楽章  

昨日のEvening版「カメラは知っていた（Ⅰ）」より続き・・

と云うことは戦時中かぁ？・・何処かの写真館で撮られたようだ・・と、その瞬間・・・

「うん！・・そうか！！！判った！！」と、思わず叫んでしまった。

「そうだよ！そうなんだよ～姉貴！誰か判ったろ！実はオヤジの母親～俺達の祖母にあたる人。そして隣の男子はオヤジだ・・オヤジは父親を戦争で亡くしてただろう・・戦後、2人で極貧の生活を送ったって話を、俺が小学生の頃聞いた事があるんだ・・」

「春樹凄いね！アンタ普段アンポンタンだけど、冴えてるじゃん！！（笑）」

「姉貴、アンポンタン余計～！！～(-_-;)（苦笑）」

「うん、私もその話覚えてる～戦後何も無くて女手一人で ”オレを育ててくれた” って。毎日夜遅くまで土方しながら・・そんな生活でも高校まで行かせてくれたって・・で、裏に記されてる日付は昭和18年3月・・と云うことは・・父さん、昭和14年5月生まれだから、戦時中撮られた写真ね・・だから当時4歳の幼児と云う事かぁ・・今でいう年中かぁ・・」

※太平洋戦争（昭和16年12月8日から昭和20年9月2日）

「うん～まぁ～そうなんだけど・・その婆ちゃん、オヤジが18歳で社会人になった年に他界したらしい。勿論、結婚したオフクロもオヤジの母親の顔は知らない～写真だって”戦争の空襲で一枚も無い”って、オヤジ言ってたらしいけど・・」

「で、アンタこれ、何処で見つけたのよ～？」

「うん！偶然なんだ～先日オヤジの遺品整理したろ。其の時俺、オヤジ愛用のこの古いライカと帆布制の使い込まれたカメラバッグ貰ったけど・・そのカメラバッグ底の下敷きのしたから出て来たんだ・・偶然見つけたわけだけど・・最初、この写真見た時、オヤジの愛人と隠し子かな？なんて想像しちゃて、誰にも内緒にしてたんだ・・」

「ふ～ん・・そうだったんだぁ～偶然にしても凄い発見じゃん！」

「で、姉貴～この写真オフクロに見せようか？どうする？・・」

「どうかなぁ～？それは・・今は見せない方が良いかもよ？まだ父さんの四十九日も済んでないし、第一母さんまだ精神的に立ち直ってないよ。

それにこれ、女である私の感だけど、母さんに見せたらきっと焼餅やくわよ～”私より母親の方を選らんだ！”~なんてね・・（笑）」

「へぇ～そうかぁ。そんなもんなのか・・分かった、今度オフクロが元気になったら見せよう～（笑）でも、なんで若い時の婆ちゃんが写りこんだのかな・・？」

「あぁ～！それは簡単よ！まぁ～私の想像だけどね・・父さんが母親を強く想う気持がそのカメラに宿ったんだと思う。女手一人で苦労して自分を育ててくれた母親よ・・」

「だから父さんは自分の母親は、あの若い綺麗な頃の姿が、そのまま脳裏に焼き付いてたんだろうなぁ・・」

「そうだと思う・・だから、その父さんの大切なカメラに魂が宿っていても、なんら不思議じゃないよ・・モノや植物にもその持ち主の魂は宿るというものね・・」

「・・そなんだ・・なんか難しいな・・」

「それにアンタ～顔も性格も何処か父さんに似てるじゃない。多分その時、カメラに宿った父さんの想念と、アンタの精神がそのカメラを通してリンクしたんじゃないの？それに全部のネガに写ってるわけじゃなさそうだし～まぁ～いいんじゃない？～（笑）」

「ふぅ～ん・・そうかぁ・・そんなもんかぁ～？・・」

「そう～何でもそうだけど、人を強く想う気持ちは、こういった不思議な奇跡を極稀に生む事もあるのよ。私はそう信じてるけどね・・」

「・・姉貴も偶には良い事言うんだな~(苦笑）・・あっ！そうだった！姉貴！考えたら今日“母の日”じゃん～オフクロ誘ってどっか美味いもんでも食いに行こうぜ～そうだなオフクロの好きな寿司でも・・（笑）」

「いいねぇ～それ！春樹！今日はアンタがおごりなさいよ～（笑）」

「えぇ！俺のおごりぃ～～～！！ああ良いよ～給料入ったばかりだし・・その代わり“くるくる寿司”だからな～（笑）」

「あっ！待て！・・それダメだ！クルクルは止めよう・・フツウのお寿司屋さんにしょう～私も半分出すからさ～♪（笑）」

　2015年5月Up記事より

　　　　　　　「カメラは知っていた」

　　　　　　　　　　　　　　　by 西風

～～～～～～～～～♪～～～～～～～～(´艸｀*)

　　　　ちゃんちゃん～♪

みなさん～お疲れさまでした～＾＾明日からGW後半の5連休～♪何方様も充実の御時間をお過ごし下さいね～其れじゃ！またね～(´艸｀*)