【パレード】
昼。
女の子と猫がいる世界は全ての生き物が羽根で自由に空を飛べるけれど、時間の移り変わりが存在しない世界。青空と雲と、時々虹があるだけです。
窓の向こうの別世界は、空を飛ぶことが出来るのは風船などの限られた"モノ"だけ。
その世界では、今、パレードが行われています。
空に浮かぶ風船と無数に舞い散る紙吹雪。
2人は憧れを抱きながら、華々しい世界を眺めています。
【トワイライト・ツーリスト】
夕暮れ。
女の子と共に別世界に来た子猫。
その羽根で、どこまでも広い世界を見て回ります。
パレードが終わって、風船だけが空に残っています。
ビルには明かりが灯り始め、昼とは新しい景色が待っています。
【ミッドナイト・トラベラー】
真夜中。
美しい月が冴える夜の光景を楽しんだ女の子。
女の子が自分たちの世界から持って来たバスケットには"祝福"が詰まっています。
お礼として、女の子はそれを振りまきました。
本来形ある"祝福"は、この世界では淡雪のように消えてしまいますが、ほんの少しでも思いが届くことを願いながら振りまきました。
以下、裏設定。
空の世界には
"窓を通って別世界に行った者は、帰って来られなくなる"
と言う言い伝えがあります。
言い伝えは、果たして本当なのでしょうか。