青い鹿

2015-05-11 | 日記
私も質問をした。「地球における植物の役割はなに? 聖なる植物は私たち人間になにを伝えようとしている?」
エリオットは答えた。植物はなにも考えない。ただあるがままで完璧なのだ、と。人間は頭脳を与えられ、それは役に立つものでもあるけれども、自己と他者が分離しているというイリュージョンを生み出してしまったのだ、と。



ウィチョールの人々に伝わる、世界のはじまりの神話がとても素敵です。

青い鹿が静寂の世界に住んでいた。他には誰もいなかった。ある日、鹿は歌を歌い始めた。世にも美しい音色だった。

歌は風にのって世界のはじまで運ばれ、他の神々の耳にも届いた。この美しい音楽はいったいどこから来るのだろうと不思議に思った神々は、歌の聞こえてくる方角へ歩きはじめた。
神々は今まで存在を知らなかった他の神々と出会い、仲良くなって、音のする方へと共に旅をした。

旅をしながらお互いのことを知り、やがて山の草原に神々の一同が集った。青い鹿が歌を歌っていた場所だ。青い鹿の愛らしい歌に刺激された神々は生命を創ることにした。植物、動物、人間を創り、そのひとつひとつの内側に美しい音楽を埋め込んだ。

このようにして世界ははじまった。エクスタシーと音楽と共に・・・。