萩原みかの部屋

ソロリサイタル批評が音楽の友に掲載されました。

先日行われたソロリサイタルについて、萩谷由喜子先生による批評が音楽の友2019年11月号に掲載されました。内容を転載させていただきますので、ご一読いただければ幸いです。

世にソプラノ楽曲はあまたあり、全曲踏破はいかなる大ソプラノにも叶うべくもないが、その中から己のテンペラメントにふさわしいものへの目配りを怠ることなく、着実に芸域を広げているソプラノが萩原みかである。9回目を迎えたリサイタル・シリーズの今回は、クララ・シューマン200歳の誕生日2日後に当たったため、第1部はそれを記念してクララの単独歌曲4曲と《ユクンデによる6つの歌曲》全曲が歌われた。今年は別のコンサートでも萩原のクララ歌曲を聴いたが、そのときよりも歌い方にゆとりが出て、より振幅のある大きな表現の翼を得つつある。チャーミングな《ワルツ》、激情的な《ローレライ》、やわらかな《私の星》とそれぞれの妙味が過不足なく伝わる。《ユクンデによる6つの歌曲》も各曲の起伏にとんだ個性を堪能した。なお、クララ歌曲はピアノ・パートも難度が高い。藤井麻理の名パートナーぶりも特筆したい。第二部の《枕草子》と《夕鶴》アリアにはフルートと朗読が参加し、萩原も打掛風ドレスに着替えて雰囲気一変。前者は現代作曲家の作品だがきわめて平明に書かれ、萩原の歌唱も原典の味わいを生かすものであったので共感をもって聴くことができた。後者はやはり名曲。歌唱も安定し、フルート、朗読の力にもあずかって、オペラの舞台を観るが如き臨場感があった。



光栄な批評に恥じぬよう、10回目のソロリサイタルに向けて精進いたします。
皆様には引き続きのご支援を賜りたく、どうぞよろしくお願いいたします。
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