トランプ大統領が米社会を分断しているのではない

加瀬英明のコラム

2018/12/19  日本を守る① 中国の世界制覇を断固阻止

世界のありかたが新しいリーダーを生むのか、あるいは新しいリーダーが現われて、世界のありかたを、つくり変えるのだろうか?

 トランプ大統領が突然のように、世界の桧(ひのき)舞台に登場したが、いったい、どちらに当たるのだろうか?

 トランプ大統領は、粗野乱暴で、衝動的に行動する。それだけにトランプ政権が発足してから2年間、世界のかたちが激変している。

 トランプ大統領が北朝鮮の金正恩委員長とサシで会談した結果、北朝鮮がミサイル発射と核実験を行わないでいるが、大きな功績だ。この状況が、今後、少なくとも2年は続こう。

 米国経済はオバマ政権まで、多くの規制が活力を損ねていたのを撤廃し、失業率が50年振りに低いという、好況に転じた。

 しかし、何といっても、トランプ政権の2年間の最大の出来事といえば、中国が世界を制覇しようと野望を進めているのを挫(くじ)くことを、決定したことだ。

 トランプ鷲と習近平龍による、死闘の幕が切って降ろされた。

 トランプ大統領が米国の舵(かじ)を握ってから、世界の潮流が逆流し始めた。

 世界を牛耳ってきた、グローバリズムの時代が終わった。それぞれの国が、国益を中心として行動する、古い世界に戻るのだ。

 グローバリズムは、米大企業が金儲けのために自国の民衆を犠牲にして、製造業を中国を主とする低賃金の国々へ放り投げて、所得格差を拡大することによって、伝統的な社会生活や、習慣を破壊してきた。人と人との絆(きずな)が粉々に砕かれて、個が尊重されるあまり、男女を区別することをはじめ、あらゆる差別が悪だとされるようになった。

 民主党、大手メディア、高所得・高学歴者、主要研究所は、大企業によって養われてきたから、グローバリストとして、“トランプ非難”の必死の大合唱を行っている。

 だが、トランプ大統領が米社会を分断しているのではない。米社会が分断されていたから、“トランプ現象”が起って、共和党にとっても部外者だった、トランプ大統領が誕生したのだ。

 民主党は2年後の大統領選挙へ向けて、看板になるリーダーも、政策も欠いて、息絶え絶えだ。

 トランプ大統領が、今後、よほどのヘマをしないかぎり、トランプ時代が続こう。

 トランプ現象を正視しなければ、ならない。

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