いや、私、創価学会の会合にも、立正佼成会、霊友会の会合にも出てますよ。何が悪いんですか

さすが

【花田紀凱の週刊誌ウォッチング】(887)雑誌ジャーナリズムはどこへ

新聞、テレビなど大メディアが、一方に振れたとき、ちょっと違うのでは、こんな見方もあるのでは、と発信するのが、雑誌ジャーナリズム、特に週刊誌の役割だろう。

ところが、このところの「統一教会」批判、まさに「魔女狩り」とでも言うべき大メディアの報道に、異を唱えるどころか、週刊誌も一緒になって煽(あお)っている。

実に情けない。

各誌、合併号を出したから、今週発売は『週刊新潮』(8月25日号)と『ニューズウィーク日本版』(8・23)など。

その『新潮』、今週もトップは「統一教会」で「改造しても『統一教会』ベッタリ内閣 『萩生田政調会長』がつないだ『カルト』と『生稲晃子』」。

7月の参院選で、萩生田光一氏が、生稲氏を伴って八王子市内の関連施設を訪れたという、たったそれだけの話。

『新潮』の報道を受けて、ワイドショーが大騒ぎ、NHKまで取り上げていたが、それほどの話か。

政治家なら、ことに選挙となれば、そのくらい当たり前だろう。

先日会った渡邉哲也さん(経済評論家)が、こんなことを言っていた。

「統一教会系の団体の会合に出たとか追及されてヘドモドしている政治家も情けない。そう言われたら、『いや、私、創価学会の会合にも、立正佼成会、霊友会の会合にも出てますよ。何が悪いんですか』と返事すりゃいいんです」

まさに正論。政治家が、あちこち幅広く顔を売るのは当たり前だ。

そんな日本の週刊誌に比べ、『ニューズウィーク日本版』には編集者の「志」を感じる。

今週のスペシャルリポートは「報じられないウクライナ戦争」。

小見出しに「450万人の子供難民危機と『人間の盾』疑惑――ウクライナ戦争の伝えられない側面」とあり、表紙のヘルメットをかぶり、銃を構える(おもちゃ)子供2人の写真にはインパクトがある。

〈想像を絶する破壊と流血と死を見てきた子供たちは、そうした経験を説明する言葉を知らないことも多い〉

この子たちが笑顔を取り戻す日が一日も早いことを願う。

 

(月刊『Hanada』編集長)

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