[AC論説] No.347 天災と天意
●マグニチュード9地震
地球はいつでも大なり小なりの地震が起きている。私の経験について言うと、微小地震はいつでもおきているが、大きな地震はその大きさによってどんどん少なくなっている。大まかに言って世界では毎日30回から40回のマグニチュード3~4の地震がおきている。マグニチュード4~5は一日に一回ぐらい、マグニチュード5~6は週に一回、そしてマグニチュード7程度の大地震は一ヶ月に一度世界のどこかで起きている。つまり一年に12回ぐらいのマグニチュード7地震が観測される。マグニチュード8となると年に一回ぐらいしか起きない。
マグニチュード9の巨大地震は十年から数十年に一度しかおきない。
1950年から今年までの60年間に5回のマグニチュード9以上の巨大地震が起きたが、1950以前の巨大地震は1700年、1877年だから、百年に一度といってもよいぐらいである。巨大地震がおきるのは地殻にそれだけの歪みが溜まって発散されなかったからで、普通ならマグニチュード7ぐらいで発散する。だからこんな巨大なエネルギーが発散されると、地震がおきた場所の周辺でもそれなりの調整がおきるので余震が長く続く。巨大地震が起きれば同じ箇所に二度目の巨大地震はおきないか、再度おきるまで百年以上もかかると思われる。