トモエデンキの屁の突っ張り

関西では役に立たないことを「屁の突っ張りにもならない」と言いわれますが、そんな倉敷の電器店ブログです。

「ナショナル 洗濯乾燥機の修理」の巻

2019年11月07日 | 店主

「晴れの国 おかやま」 倉敷市上東のトモエデンキです。【暮らしの安全・快適・省エネ】をモットーに日々頑張っています。
 電気に限らず、困ったことがあったらご一報ください、きっとお役にたちますよ



朝早くから

「洗濯機にエラーが出て動かない」

そんな洗濯機修理依頼があり

メーカー ナショナル(パナソニック)

機  種 NA-VR5600L

症  状 エラー“H97”表示で止まる


このエラーは、ヒートポンプユニット(除湿器)、水位センサーの異常を示しています。

過去の当店修理では、ヒートポンプユニット内に水が溜まり排水できない状態でした。

メーカー技術資料によると、ヒートポンプユニット交換がトップにありますが、部品価格は8,000円と高額です。

とりあえず訪問して現状を確認




洗濯機の背面を開けて、ヒートポンプユニット辺りから点検に入ります。

まず、ヒートポンプユニットの排水ポンプを点検

排水ポンプにつながったホースを外すと、水が勢いよく出てきましたよ

正常な状態では、下部にヒートポンプユニット内に溜まった水を排水する為の小さいモーターポンプがあり、そこから細い透明なビニールホースにて排水口へ排水されるのです。

このポンプや排水経路の詰まりがよくあります。なぜならポンプ自体の能力が弱いから 

このポンプは、ジャーポットや冷蔵庫の製氷水ボトルなどに使われているタイプと似ており、モーターの回転がダイレクトに回転羽根へ伝わらず、磁石の力で動力を伝えているため異物が羽根に付くと回転しなくなるのです。


下手な絵ですが




こんか感じなんで、羽根に水垢などの異物が付くと回転できなくなり排水不能になるようです。

この回転羽根の部分は防水のため分解できません、このようなケースでは排水ポンプを交換が望ましいでしょう

今回はこの部分を外し、入念にすすいで汚れをとります。




まずは取り外して




茶色い水垢が見えますね


その後は、ヒートポンプユニットを開けて




中の汚れを確認しますが、思った以上にきれいでしたので(乾燥モードをあまり使っていないため)、簡単に掃除をして元に戻します。


そして、乾燥モードで試運転をしながら、排水ポンプが正常に回転している音を確認できたら完了です。


今回のようなエラーは、高額なヒートポンプユニットを交換してしまうケースがありえますので、まずは排水ポンプを確認から

排水ポンプとヒートポンプユニットを繋いでいる透明なホースを外して、多量の水が出たら、まず排水ポンプに原因があると疑ってよいでしょう

分解は簡単そうに見えますが危険もとめないますから、一般の方はやらないでくださいね

あくまでも事例として挙げてますので、高額な修理代金を請求されないための予備知識として記憶にとどめていただけたら幸いです。

よくある話しの流れで

今回のエラーが出たら

電器屋 「ヒートポンプユニットの異常なので、ヒートポンプユニットを交換しなければなりません、高額な部品なんで買い替えをご検討ください」

お客様 「あら、そうなの、じゃあ買い替えますからカタログをお願いしますね」


まぁ、そんなところです(笑)


きょうはここまで

つづく