授乳(1)

念のため出産前に小さめの哺乳瓶1本は買ってありましたが、赤ちゃんは母乳で育てるつもりでした妊娠中から少量の分泌が始まっていたのでその自信もありました

赤ちゃんはお弁当と水筒を持って生まれてくると言います母乳は最初はあまり出ないけれど、数日間は自分の中に蓄えた栄養で生きていけるそうです。出産直後、分娩台の上で少し飲ませ、部屋に戻ってからも少し飲ませたので、順調なスタートを切ったはずでした

ところがジャンボくんは誕生早々、哺乳瓶でないと受け付けなくなってしまいました母子同室ではないので、食事やシャワーの時、夜間などは新生児室で預かってもらえたのですが、そこではミルクを飲ませてくれます。哺乳瓶の乳首は楽に速くたくさん飲めるけれど、おっぱいはそうはいきません。大きいジャンボくんにとっておっぱいはじれったかったようです毎回おっぱいを飲むようにトライしてからミルクをもらいに行き、ミルクの合間にもだましだましおっぱいをくわえさせるようにしていたのですが、しまいには私の乳首はくわえようともせず、哺乳瓶の乳首が来るまで泣き続けるようになってしまいました生まれたばかりでも学習するんだなぁ…と感心してしまいました。

入院した部屋は大部屋で、最大3名泊まれる部屋でした。入院1日目は私の次に出産したOさんと2人でした。2日目になると私の隣のベッドにもう1人、Mさんが入ってきました。Mさんの赤ちゃんはジャンボくんの半分の重さしかなく、設備の充実した大きい病院に搬送されてしまったのでママだけの入院でした。

そんな環境だったので、お腹がすくと大声で泣きわめくジャンボくんを泣かせ続けるのは気が引けて、母乳はたくさん出るようにならないし、ジャンボくんはおっぱいを飲もうとしないし、の悪循環これでは本当にミルクしか飲まないようになってしまうと危機感を覚え、4日目は個室に移らせてもらいました。

つづく