46年組ホワイト家族

昭和46年にT所に入社した同期の、中さん、宇さん、田さん、安さんを中心とした連絡、雑談ブログです。

法則

2011-04-09 21:58:09 | 日記
悲しい法則
2011-04-08 16:37:56
午後2時からNHKで、気仙沼などの被災地から、避難住民の話が放送されていたが、
「家と柱は残ったから、畳屋が来て、大工が来て、ガスが通って、水道が来て、電気が通れば、また「家」は復活できる」
と話していたおばさんがいた。

「だいぶ時間はかかるだろうけれどもね・。でも、柱はしっかりしているからね」

一方集落の8割が流されて、がれきの中で写真を探しているおやじは
「2階に大事なものを揚げていたが、家ごと流されて無駄だった」
「車4台、船も4隻流され、50万円ぐらいあった現金も無くなった」
「もう、ここには家は建てない。おっかなくて、地震が来るたびに逃げなくちゃならんし・・」
「事業がうまくいかなくて、結局ここに鉄筋の洋品店を造って、細々生活してきたけど、津波で店が倒壊して、全部失ってしまった。
もう立て直す金もないし、店を始めても周りに客もいないし・・。」
「あと何年か後に次の津波がきたら、全部なくなっちゃうからね」

8年前のニューオリンズの「スープ皿の低湿地」がハリケーンで2階以上の水浸しで全滅し、主に黒人居留地が全滅したが、いまはどうなっているのだろうか。

いずれにせよ、この東北リアス海岸の町に住宅地を再建することは、かなりのギャンブルになる。

再建の前に、国策としての根本的な方針が必要だろうが、政権は、災害援助金を3兆円ほど配って、あとは自治体、住民が自分で解決しろと言う方針のようだ。

20メートル以上の高台に家を建てろとカン氏が言うが、インフラ、特に上水道、下水道を考えると、高台の狭い土地の帯に下水道を造るのは、平地に比べかなりのコスト高になりそうだ。下水道は、普通平地の碁盤の目の土地の道路部分に250ミリ管を埋め込むわけだが、山沿いでは厳しい。

上水道も道路が一、二本しかない細長ーい集落では平地に比べ4.5倍のコストになりそうだ。
ガスも、電気も同じである。

だいたい、その高台の山は誰の持ちモノなのか、売り惜しみされたら、街づくりができずらい。15人の地主がいたとしたら、8人は売ってくれても、7人が売らないと、成田空港のように、ブツ切れの土地になって、一本の道路さえ開けない。

ブルドーザーを入れて、山を切り崩し、その土を平地にかさ上げして、高さ15メートルぐらいの平地を造っても、製造原価が坪50万円もかかったら、漁師には手が出ない。
山を切り崩した土地も、かさ上げした平地も、崩れないようにコンクリートのよう壁がいる。
これはとんでもなく高いものにつく。

津波の前には、すべてホープレスだ。

結局、事実の客観的な分析から、一つの法則が浮かび上がる。
残念なことだが、
「貧乏人は、ますます貧乏になる」
と言うことだ。