父と母
木花村高野の坂を
上り詰めると
父と母が立っている
枯れ草を
纏い
半身を重ねている
陽だまりで
真っ直ぐ
前を向いている
無口に
閉ざした二人の
記憶が佇んでいる
舞い戻った子らの
足音を束ねて
微笑んでいる
その顔に
降りかかる桜に
風が舞っている
父と母
木花村高野の坂を
上り詰めると
父と母が立っている
枯れ草を
纏い
半身を重ねている
陽だまりで
真っ直ぐ
前を向いている
無口に
閉ざした二人の
記憶が佇んでいる
舞い戻った子らの
足音を束ねて
微笑んでいる
その顔に
降りかかる桜に
風が舞っている