機関車が2両でけん引する重連列車の写真です。
山岳地帯の急な勾配区間では機関車が1両でけん引するのが困難で、複数の機関車でけん引する列車が全国各地で運転されていました。
機関車が2両で列車をけん引するのが重連、3両でけん引するのが3重連で、特に有名なのは蒸気機関車時代の伯備線の布原信号所付近、東北本線の奥中山付近で運転されていたD51形蒸気機関車の3重連などで、3両の蒸気機関車が黒煙を吹き上げながら勾配を駆けあがるその迫力は多くの鉄道ファンを魅了しました。
それらが運転されていた時代は私はまだ幼少期で撮影はおろか見ることもできず残念な思いがあります。
その後、蒸気機関車からディーゼル機関車や電気機関車に変わってからは3重連で運転される列車は機関車運用の都合で回送を兼ねた機関車が増結されて3重連となることがありましたが、高出力のディーゼル機関車や電気機関車では3両でけん引する必要のある線区はなくなり、ほとんど見られなくなりました。
しかし、ディーゼル機関車や電気機関車でも1両ではけん引の難しい線区は依然残り、2両でけん引する重連の列車は、東北本線のED75形、信越本線の碓氷峠のEF62・63形、関門トンネルのEF30形、青函トンネルのED79など各地に存在しました。
今回から何回かに分けて私が各地で撮影した機関車重連列車の写真を掲載していきます。
C57112(宮)+C5765(宮)けん引、日豊本線 下り 普通旅客列車
☆延岡発南宮崎行きのこの普通列車、ほぼ平たん区間を走る列車ながら宮崎機関区所属のC57形またはC61形の重連で運転、うち1両の機関車は、宮崎機関区への回送をかねたものでした。
C57形の重連が圧倒的に多かったのですが、時々C57+C61、まれにC61+C61の重連も見られました。
撮影日:1973年7月
撮影地:日豊本線 / 宮崎駅構内
DF50(大)+DF50(大)けん引、日豊本線 下り 東京発西鹿児島行き 急行「高千穂」
☆大分機関区所属のDF50形重連がけん引する、東京発西鹿児島行きの急行「高千穂」。
東京を前日午前10時に出発し、宮崎に昼前に到着、さらにおよそ3時間かけて西鹿児島まで運転されていた日本最長距離を走る急行列車でした。
撮影日:1972年11月
撮影地:日豊本線 / 宮崎・南宮崎間(大淀川鉄橋)