いつも来ている定宿の有馬温泉にやってきました。桜も終わり、紅葉が柔らかな葉を広げています。この時期の温泉は少し落ち着いていて、静かにお湯に浸かることができます。
じーっとしていると、鳥の声。うぐいすだったり、スズメだったり。燕もいます!燕は飛んできて、縄張りを声高に主張します。合間にカラスやムクドリ。
ひらひらと名残の桜の花びらが紅葉の間をすり抜けてきます。

この時期、貝や桜のお料理


春野菜のサラダ
そうそう、新芽は赤い!くすのきも、紅葉も、南天も。みんな赤い葉っぱを柔らかく広げます。赤ちゃんていうもんね。レッドロビンだけでなく、みんな綺麗な新芽を披露してくれます。木の芽時は心を病むことが多いとか言いますが、エネルギーを充電できる気もします。


たまたま、その日落語会があったようで、頼み込んで入れてもらいました。
月亭八方、桂小文枝、月亭八光の3人で軽く落語会です。あ、このネタ喜楽館で聞いたかな?と言うようなベーシックなお話もありましたが、演じてが違うとまた趣も違いました。
何気なく聞いていて、ああ、私子供の頃、これ聞いてたなあ、と思うわけです。
そうですおまっしゃろ?あんさん、何いうてはりますのん、こら!かか、はよ出てこんかいな!
完ぺき大阪弁です。ラジオや昼下がりのテレビで流れてたのはこれやなー。
きわどい話、ヤバい話を上手にすり抜け、大笑いしてきました。たまにはええもんやなー。
なんか、文芸は何でも東京がメインかなと思っていましたが、上方落語もいう文化もあるんですよね。
大阪では、新地を歩いてたら旦那衆(ちょっとややこしい系の人も)がうろうろしていて、おい!ちょっとこれで飲んで来いや!とワニ皮の財布から札を指で舐めて渡してくれたら、20万円ほどですわー。現金だっせ!聖徳太子。今みたいに電子マネーなんてあらしまへんからな。
もう、今の世の中にそんな旦那衆はおりませんな。多分ね。文化を育てるのは豊かな財力と人脈やった時代の話です。
その中で、堀江音頭 と言うのが出てきました。
かんてき割った!すり鉢割った!…しからーれた!おかしゅてたまらん!
という歌。
カンテキて知ったはりますか?火を起こしてな、外で。秋刀魚やら焼きますねん。おや!秋刀魚かいな、ええ匂いやな。おお!あんさんとかは何人や?持っていきなはれ
〜と続くわけですが
カンテキ!知ってます!
母がね、夕方になったらナタで薪を割ってうちわ持ってバタバタ。豆炭や練炭おこしてました(いこす、言う人もいいますが、うちはおこす!です)ちょっと、カンテキ持ってきて!と言ってました。
その、歌は堀江の芸者衆が歌っていたと言うことらしいです。あの辺は豪商の家が沢山あって。ちょっと調べました。
土佐堀、京町堀、江戸堀、薩摩堀と各地域の由来の地名があり、土佐堀は鰹橋なんてのがあるわけです。土佐から鰹持ってきて売ってたんですかね。三菱財閥の発祥の地なんてのもあるらしく、岩崎さんは堀江の芸者衆を呼んでお酒を飲んでたのかなー。発祥はいきなり東京かと思っていたので、そーやった!と思ったことでした。
今日は母のところに面会に行って、この歌知ってる?と聞いてみましょう。