シガレロの紫煙がダウンライトに見え隠れし、周囲の空気は汚染されつつもチェロの音にゆるやかに震え、心地よく我が身を包み込んでいる。
時折、琥珀色の海に浮かんだ氷山が崩れ、パッシブな音を添えて薄れつつある意識を現実に連れ戻す。
しかし、そんな不安定な状態すら、涅槃の境地にさえ感じられ至福の一瞬を、まるで安逸を貪るが如く、意識は更に深層へ。。。。。
イ、イカン惰眠を貪っている場合ではない!前回の続きを始めなければ。。。
ブログの宣伝など何もしていないのに、意外にも多くの方々が訪れてくれていますので、何か使命感のようなものが芽生えつつあります。(まだ、チョットですが)それにしても毎日のようにブログを更新されている方々の熱意や勤勉さに、改めて感心やら、敬服やらあらゆる賛辞を贈りたい気持ちです。
さて、今回は何はともあれクリーニングから(2)ということで進めたいと思います。
前回は、本革のクリーニングの必要性について記しました。
要約すると、本革を愛用できる期間の延伸、衛生的に維持することがその要旨です。
では、実際に本革のクリーニングやトリートメント等のケアはどのように実施すれば良いのか?
勿論、本革のクリーニング・ケア用に開発さた専用のグッズを使用されることがお薦めです。
バナナや牛乳を擦り込むと良い。。。というようなことを言う向きもありますが、無責任なもの言いです。
質感は向上するかもしれませんが、バナナは毛穴を詰まらせ、牛乳は確かに牛革に合うはず---ですが、乳脂肪分は3~6%程度で殆どが水分で希釈してあります。革は鞣された時点で最も水分が少ない状態になります。水洗いして乾燥させ、縮みやシワを楽しむ特殊な革以外では、水分は必要ありません。と言うより水分を革の内部に導くことは繊維の腐食を促進し、短命にすることは間違いありません。
では、世に出回っている数知れないケアグッズの中から、どのようなものを選択すれば良いのか。
これは、私たちプロでも使用してみないと判りません。ですから手当り次第買い込んで使用してみます。
クリーナーで多いのは界面活性剤を主成分にしたもの。油脂類では蜜蝋等天然成分を使用しているものが一般的です。
信憑性の高いのはソファーや車のシート、ジャケット、バッグ等々のメーカーが、その革のお手入れ専用に販売しているケア製品です。ケア製品の指定がある場合、これに従った方が良いでしょう。
では指定のない場合、どの製品を選ぶか?散々買い漁った製品の中には大変優れているものや、色々な意味で「う~ん」と唸ってしまう物など様々です。このブログではそういった製品の個別評価をしたくありません。わたし一個人の見解が製品の売行きを左右するほどの影響力を持っているなどとは露ほどにも思いませんが、念には念を。。。ということです。
ただ、今までの記述の中に製品選びのヒントはあります。
革は水分を嫌うーーーという点からクリーナーを選べば、革の繊維の中に水分を浸水させないようなクリーナー(発泡化して洗浄する、揮発性が高い等)
油脂は汚れや不良な油分を呼ぶーーーという点から保革製品を選ぶと、銀表面に極度のテカリ(油分が残留して)を生じないもの(オイルアップレザーや特殊加工の革を除く)
このような基準でケア製品を選んでその用法通りに実行すれば正解!というわけではありません。
わたしの経験と革に対する知識がこの基準を作り上げただけで、ある人はツヤのある革が好きだからテカルくらいのほうが良い。また、ある人は水でジャブジャブ洗わないと綺麗になった気がしない、と言う理屈も成り立ちます。私の基準は革の鞣された経緯とその意味を考え、最も適したもの---本革にはこれが良いだろうと思われることを基準としているだけなので、個人の嗜好を抑制しケアの正誤を正すものではありません。
先日、とある皮膚科の女医先生のソファーをリペア&カラートリートメントさせて戴きました。
仕上がりについては大変喜んで戴きましたが、「問題はこれからのお手入れね」と問われ、拙い蘊蓄をご披露したところ、「女性のお肌の手入れと似ているのね」と仰られ、革の話から皮膚の話。果てはアレルギーの話へと大変盛り上がってしまいました。流石に専門家!大変勉強させていただきました。施工のご依頼に感謝致しますと同時に、またご高説を賜りたく思いますので宜しくお願い申し上げます。
今回の画像は、VW Golf のフロントシートです。
左側がbefore。右側がafterです。
この見本を撮影した後、全席をクリーニング、亀裂や銀スレ等をリペアしてカラーリング、トリートメントを行いました。
ここまでの施行になると、シートを車体から外して実施します。
夜も更けてきたーーーと言うより夜明けが近くなってきたので本日は店仕舞に致します。
今回も長々とお付合い戴きありがとうございました。
次回は。。。済みません。まだ決めていません。zzz~
革のことなら MOCS Co.,Ltd
こちらも MOCS Co.,Ltd
時折、琥珀色の海に浮かんだ氷山が崩れ、パッシブな音を添えて薄れつつある意識を現実に連れ戻す。
しかし、そんな不安定な状態すら、涅槃の境地にさえ感じられ至福の一瞬を、まるで安逸を貪るが如く、意識は更に深層へ。。。。。
イ、イカン惰眠を貪っている場合ではない!前回の続きを始めなければ。。。
ブログの宣伝など何もしていないのに、意外にも多くの方々が訪れてくれていますので、何か使命感のようなものが芽生えつつあります。(まだ、チョットですが)それにしても毎日のようにブログを更新されている方々の熱意や勤勉さに、改めて感心やら、敬服やらあらゆる賛辞を贈りたい気持ちです。
さて、今回は何はともあれクリーニングから(2)ということで進めたいと思います。
前回は、本革のクリーニングの必要性について記しました。
要約すると、本革を愛用できる期間の延伸、衛生的に維持することがその要旨です。
では、実際に本革のクリーニングやトリートメント等のケアはどのように実施すれば良いのか?
勿論、本革のクリーニング・ケア用に開発さた専用のグッズを使用されることがお薦めです。
バナナや牛乳を擦り込むと良い。。。というようなことを言う向きもありますが、無責任なもの言いです。
質感は向上するかもしれませんが、バナナは毛穴を詰まらせ、牛乳は確かに牛革に合うはず---ですが、乳脂肪分は3~6%程度で殆どが水分で希釈してあります。革は鞣された時点で最も水分が少ない状態になります。水洗いして乾燥させ、縮みやシワを楽しむ特殊な革以外では、水分は必要ありません。と言うより水分を革の内部に導くことは繊維の腐食を促進し、短命にすることは間違いありません。
では、世に出回っている数知れないケアグッズの中から、どのようなものを選択すれば良いのか。
これは、私たちプロでも使用してみないと判りません。ですから手当り次第買い込んで使用してみます。
クリーナーで多いのは界面活性剤を主成分にしたもの。油脂類では蜜蝋等天然成分を使用しているものが一般的です。
信憑性の高いのはソファーや車のシート、ジャケット、バッグ等々のメーカーが、その革のお手入れ専用に販売しているケア製品です。ケア製品の指定がある場合、これに従った方が良いでしょう。
では指定のない場合、どの製品を選ぶか?散々買い漁った製品の中には大変優れているものや、色々な意味で「う~ん」と唸ってしまう物など様々です。このブログではそういった製品の個別評価をしたくありません。わたし一個人の見解が製品の売行きを左右するほどの影響力を持っているなどとは露ほどにも思いませんが、念には念を。。。ということです。
ただ、今までの記述の中に製品選びのヒントはあります。
革は水分を嫌うーーーという点からクリーナーを選べば、革の繊維の中に水分を浸水させないようなクリーナー(発泡化して洗浄する、揮発性が高い等)
油脂は汚れや不良な油分を呼ぶーーーという点から保革製品を選ぶと、銀表面に極度のテカリ(油分が残留して)を生じないもの(オイルアップレザーや特殊加工の革を除く)
このような基準でケア製品を選んでその用法通りに実行すれば正解!というわけではありません。
わたしの経験と革に対する知識がこの基準を作り上げただけで、ある人はツヤのある革が好きだからテカルくらいのほうが良い。また、ある人は水でジャブジャブ洗わないと綺麗になった気がしない、と言う理屈も成り立ちます。私の基準は革の鞣された経緯とその意味を考え、最も適したもの---本革にはこれが良いだろうと思われることを基準としているだけなので、個人の嗜好を抑制しケアの正誤を正すものではありません。
先日、とある皮膚科の女医先生のソファーをリペア&カラートリートメントさせて戴きました。
仕上がりについては大変喜んで戴きましたが、「問題はこれからのお手入れね」と問われ、拙い蘊蓄をご披露したところ、「女性のお肌の手入れと似ているのね」と仰られ、革の話から皮膚の話。果てはアレルギーの話へと大変盛り上がってしまいました。流石に専門家!大変勉強させていただきました。施工のご依頼に感謝致しますと同時に、またご高説を賜りたく思いますので宜しくお願い申し上げます。
今回の画像は、VW Golf のフロントシートです。
左側がbefore。右側がafterです。
この見本を撮影した後、全席をクリーニング、亀裂や銀スレ等をリペアしてカラーリング、トリートメントを行いました。
ここまでの施行になると、シートを車体から外して実施します。
夜も更けてきたーーーと言うより夜明けが近くなってきたので本日は店仕舞に致します。
今回も長々とお付合い戴きありがとうございました。
次回は。。。済みません。まだ決めていません。zzz~
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