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彼 :ベニヤ板が立っています
彼女:うん
彼 :厚さ3ミリ
彼 :押してみて
彼女:ベコンって撓った
彼 :もうひとつ、「あすなろ」の木でできた厚さ10cmの板があります
彼 :思いっきり押してみて
彼女:押せない、ビクともしない
彼 :押しただけの力が、君にそのまま返っていくだろう?
彼女:うん
彼 :甘えるってね、そういう事
彼女:ふむ
彼 :愛情もそう
彼 :真心もそう
彼女:真心……久しぶりに聞いた言葉
彼 :もうひとつ言うと、憎悪もそうなんだ
彼女:うん、、憎悪
彼 :ね?
彼 :板になるべき人はそのために頑張るわけで
彼 :でも、それは誰にでもできることで
彼 :やるかやらないか、ただそれだけのこと
彼女:そうなんだ…ね
彼 :たとえば、今僕が君に対して厚さ5cmの板だとしたら
彼 :明日は6cmになりたいわけ
彼女:うん
彼 :あさっては7cmになりたいわけ
彼 :そうすればそれだけのものを君に返せるから
彼女:うん
彼女:じゃあさ、思い切りタックルしていい?
彼 :もちろんだよ
彼 :努力しなくなると、板はどんどん薄くなっていってしまうから
彼女:うん、私も厚くなる
彼女:そうやって二人とも厚くなったらさ、倒れないよね
彼 :君と僕という二本の「あすなろ」は
彼 :お互いの姿が良く見えるように
彼 :向かいあって一緒に頑張っているだろう?
彼女:うん、一人で頑張るより、もっともっと頑張れる
彼 :励まし合うことが、どれほど力になることか
彼 :二本のあすなろは一本の立派な檜より素晴らしい
彼女:うん
彼 :どちらかが傾きそうになったら
彼女:もう一方が支えるんだね
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「あすなろ」
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彼 :ベニヤ板が立っています
彼女:うん
彼 :厚さ3ミリ
彼 :押してみて
彼女:ベコンって撓った
彼 :もうひとつ、「あすなろ」の木でできた厚さ10cmの板があります
彼 :思いっきり押してみて
彼女:押せない、ビクともしない
彼 :押しただけの力が、君にそのまま返っていくだろう?
彼女:うん
彼 :甘えるってね、そういう事
彼女:ふむ
彼 :愛情もそう
彼 :真心もそう
彼女:真心……久しぶりに聞いた言葉
彼 :もうひとつ言うと、憎悪もそうなんだ
彼女:うん、、憎悪
彼 :ね?
彼 :板になるべき人はそのために頑張るわけで
彼 :でも、それは誰にでもできることで
彼 :やるかやらないか、ただそれだけのこと
彼女:そうなんだ…ね
彼 :たとえば、今僕が君に対して厚さ5cmの板だとしたら
彼 :明日は6cmになりたいわけ
彼女:うん
彼 :あさっては7cmになりたいわけ
彼 :そうすればそれだけのものを君に返せるから
彼女:うん
彼女:じゃあさ、思い切りタックルしていい?
彼 :もちろんだよ
彼 :努力しなくなると、板はどんどん薄くなっていってしまうから
彼女:うん、私も厚くなる
彼女:そうやって二人とも厚くなったらさ、倒れないよね
彼 :君と僕という二本の「あすなろ」は
彼 :お互いの姿が良く見えるように
彼 :向かいあって一緒に頑張っているだろう?
彼女:うん、一人で頑張るより、もっともっと頑張れる
彼 :励まし合うことが、どれほど力になることか
彼 :二本のあすなろは一本の立派な檜より素晴らしい
彼女:うん
彼 :どちらかが傾きそうになったら
彼女:もう一方が支えるんだね
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「あすなろ」