最初にソレに遭遇したのはほんとに昔のこと。まだ義務教育中の頃。
父方の祖母が危ないと連絡が来て、父は田舎の実家に帰っていった。
その頃すでに祖母は意識が無く、医者からももう目覚めることは無いだろうと告げられており、母は家に残ってその連絡を待っている状態だった。
当然、雰囲気は暗く重く、いたたまれなくなって私は当時飼っていた犬(柴犬で名前は”ぶらっく”)を連れて散歩に出た。時刻は20時を過ぎていただろうか、天気は今にも雨が降りそうだった。
空き地の草むらに鼻を突っ込んでなかなか動かないぶらっくを好きにさせておいて、ふと空を見ると雲が流れている。。。
雨雲が立ちこめていて当然暗いはずの空がなぜかちょっとだけ明るい。その空を、真っ黒な黒雲が渦を巻きながらごろごろ転がっていく・・・
例えて言うなら、昔の絵巻物で鬼が出てくるような場面に鬼の周囲に描かれている黒雲がそのまんま見えているようだった。
そして思ったのだ。
”ああ、おばあちゃんは連れて行かれちゃった”
なぜそう思ったのかわからない。でも、散歩から帰ると案の定、父から祖母が亡くなったと連絡が来ていたのだ。
----------その祖母がまた、亡くなったあとでも騒ぎを起こすのだが、それはまた別な話で----------
二度目にソレと遭遇したのは社会人になってから。
母方の伯父が膵臓癌で危篤となり、母が見舞いに行っていたとき。
そのころは私は親から離れて一人暮らしをしていたのだが、仕事から帰ってくる途中何気なく空を見上げると、そこにソレが見えた・・・
”出た!”
ある意味覚悟していた状態だったのだが、黒雲がまた夜空を転がっていた・・・
前回と同じく、ぐるぐるした黒雲が。
ある意味度胸が据わったというか、悪い知らせを聞く覚悟はできていたというか、家に帰り着くとそんな状態で連絡を待っていた。
連絡は数時間後に来た。
遠いから、こっちで葬儀は済ませるからお前は来なくても大丈夫だよ。
弟が母の伝言を伝えてきた。
この場合、虫の知らせになるんだろうけど
人の死を知る・・・という意味で自分的には気分が良くない。
だから嫌。
父方の祖母が危ないと連絡が来て、父は田舎の実家に帰っていった。
その頃すでに祖母は意識が無く、医者からももう目覚めることは無いだろうと告げられており、母は家に残ってその連絡を待っている状態だった。
当然、雰囲気は暗く重く、いたたまれなくなって私は当時飼っていた犬(柴犬で名前は”ぶらっく”)を連れて散歩に出た。時刻は20時を過ぎていただろうか、天気は今にも雨が降りそうだった。
空き地の草むらに鼻を突っ込んでなかなか動かないぶらっくを好きにさせておいて、ふと空を見ると雲が流れている。。。
雨雲が立ちこめていて当然暗いはずの空がなぜかちょっとだけ明るい。その空を、真っ黒な黒雲が渦を巻きながらごろごろ転がっていく・・・
例えて言うなら、昔の絵巻物で鬼が出てくるような場面に鬼の周囲に描かれている黒雲がそのまんま見えているようだった。
そして思ったのだ。
”ああ、おばあちゃんは連れて行かれちゃった”
なぜそう思ったのかわからない。でも、散歩から帰ると案の定、父から祖母が亡くなったと連絡が来ていたのだ。
----------その祖母がまた、亡くなったあとでも騒ぎを起こすのだが、それはまた別な話で----------
二度目にソレと遭遇したのは社会人になってから。
母方の伯父が膵臓癌で危篤となり、母が見舞いに行っていたとき。
そのころは私は親から離れて一人暮らしをしていたのだが、仕事から帰ってくる途中何気なく空を見上げると、そこにソレが見えた・・・
”出た!”
ある意味覚悟していた状態だったのだが、黒雲がまた夜空を転がっていた・・・
前回と同じく、ぐるぐるした黒雲が。
ある意味度胸が据わったというか、悪い知らせを聞く覚悟はできていたというか、家に帰り着くとそんな状態で連絡を待っていた。
連絡は数時間後に来た。
遠いから、こっちで葬儀は済ませるからお前は来なくても大丈夫だよ。
弟が母の伝言を伝えてきた。
この場合、虫の知らせになるんだろうけど
人の死を知る・・・という意味で自分的には気分が良くない。
だから嫌。
亡くなる前の晩に「俺は明日の朝5時までに死ぬ」と、
危篤状態の続く苦しい息の下で義母に語ったんだって。
で、その日の夜中、水を一口飲んだ後に苦しがって
いたのがウソのように、眠っているような静かで
安らかな状態のまま、看護師さんから心肺停止を告げられ、
その後先生から正式な死亡確認を告げられた時間が、
早朝4時45分・・・律儀にも自分が予言したとおり
に逝っちゃいました
偶然かもしれないけれど、とても不思議でなんか悲しい出来事でした。
ふわりの義父さん自分の命の時間が分かってたんだね、きっと。義母さんに居て欲しかったのかも。
でも不思議・・・